2021年夏に開催された東京パラリンピック、車いすバスケットボール男子日本代表は銀メダルを獲得。中でも鳥海連志は目覚まし…
2021年夏に開催された東京パラリンピック、車いすバスケットボール男子日本代表は銀メダルを獲得。中でも鳥海連志は目覚ましい活躍をみせ、大会MVPにも選出された。
今年に入ってから、新型コロナウイルス感染症の再拡大の影響を受け、『天皇杯 第48回日本車いすバスケットボール選手権大会』は開催直前に中止が発表。さらに5月に予定されていた『男子U23車いすバスケットボール世界選手権大会』も延期が決定されている。鳥海自身も「目標としていたことがすっぽりなくなってしまう経験もしつつ、メンタル的にも大変」と苦悩を明かす。ただ「僕はポジティブに明るい方向に進んできたという自覚がある」とあくまで前向きだ。
そんな鳥海が、同じくコロナに苦しめられる学生たちが前向きに生きるためのヒントを語った。

「実際にスポーツをしている学生、若い方がなにか自分が目標としていたことがすっぽりと抜けてしまうことはここ数年多くあるのかなと思う」
車いすバスケットボールは、東京パラリンピックで大きな注目を集めた。しかし、大会の延期中止が度重なったことで、実際に車いすバスケットボールを観戦するのが難しい状況。「東京パラリンピックの時の熱を再燃させるためには、これから結果を残すことが必要」
鳥海はそう危機感を述べ、学生の状況を自身と重ね合わせた。
「結果を出すために、どのように目標に対して努力してきたのか」
鳥海は結果自体よりも、結果のための努力を重要視する。それは「目標に向かって一人で挑んでいる人はいない」という思いからだ。「目標を成し遂げるために周りの友人やチームメイト、家族の力を借りている。まわりの人達に助けられながら積み重ねてきた努力は決して無駄にはならない」と力を込める。さらに「積み重ねた過程はまたそこからスタートする悔しさのばねになると思うし、その努力をするという習慣が、人生において良い習慣になっていくということを考えている」と“鳥海流”の努力に対する価値観を明かした。

鳥海は2021年の努力の過程を、2022年に存分に発揮しようと日々練習に励んでいる。
「今年はアンダー23とナショナルで2つ世界大会があるのでそこで金メダル・上位入賞を獲得するための努力をしている。また、1選手として海外リーグへの挑戦をしてみたい」と今年の目標を宣言した。
最後に、悩める学生たちに対して「若いうちは不満をぶちまけて次に進めばいいと思います」と力強く語った。
そんな23歳の若者が見据える「次」はどこにあるのか。
最近よくYouTubeを見るという鳥海は同世代のインフルエンサーに大きな刺激を受けているという。「インフルエンサーを見ていると、自分も新たな畑に飛び込んでみたいという気持ちになる」とそのチャレンジ精神はとどまることを知らない。
そんな”車いすバスケットボール選手”に収まりきらない鳥海の今後の活躍をこれからも追いかけていく。
(文/パラスポデザインカレッジ 小野澤美優)