都内で会見、村田諒太VSゴロフキンを再発表 ボクシングのWBA世界ミドル級スーパー王者・村田諒太(帝拳)が3日、都内のホテルで会見し、4月9日にさいたまスーパーアリーナでIBF世界同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)と王座統一戦を…

都内で会見、村田諒太VSゴロフキンを再発表

 ボクシングのWBA世界ミドル級スーパー王者・村田諒太(帝拳)が3日、都内のホテルで会見し、4月9日にさいたまスーパーアリーナでIBF世界同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)と王座統一戦を行うと再発表した。ロシアによる侵攻を受けているウクライナでは、世界的な現役ボクサーたちも軍隊入り。村田は心境を明かした。

 ボクシング界では世界ヘビー級3団体統一王者オレクサンドル・ウシクが、ロシアの侵攻を受ける母国で国防軍に加入。元世界3階級制覇王者ワシル・ロマチェンコも母国を守るために軍隊入りしたことが報じられた。現役選手だけではなく、首都キエフ市長で元WBO&WBC世界ヘビー級王者のビタリ・クリチコ氏、元同級3団体統一王者のウラジミール・クリチコ氏の兄弟も立ち上がった。

 不安定な世界情勢。村田は同じボクサーの現状を知った時の心境を問われると、「それは僕も考える時があります」と口を開き、慎重に言葉を選んだ。

「ただ、僕にできるのは祈ることくらいなんです。戦争に関わる方々が死なない、怪我をしない、被害が受けない、できるだけ多くの方々が。それを祈るしかできない。じゃあここで『そういうのってどうなんだよ』『こういう政権ってどうなのか』『そういう措置ってどうなのか』っていうのは、何だろう……正解がない。わからないじゃないですか。

 なぜ、こういう状況に陥ったのか。そういう裏の裏の裏のいろんなところまで紐解いていかないとわからないことがある。それに対して、あまり僕が発言をするのは事実上できないなと思っています」

「リアリストな僕としては発言することはできない」

 多くの情報が錯綜し、何が真実なのか掴むことも難しい。「だから、僕にできることは祈ることです」と語り、願った。

「彼らに対して、彼女たちに対して、皆様に対して平和であってほしい。死なないでほしい。戦争が早く終わってほしい。それを祈るだけです。なので、あまりそこの感情は『持たない』じゃなくて『持てない』。感情はもちろんありますが、リアリストな僕としてはそこに対して何か発言することはできないです」

 2019年12月23日の初防衛戦以来の試合。複数団体統一王者になれば日本人5人目、世界的に層の厚いミドル級では日本人初の快挙だ。「(ゴロフキンが)ここまで待ってくれて、常に目標でいてくれることに感謝したい。ミドル級の世界戦を日本で開催することは、かなりの条件が揃わないとできない。環境の有難みを知った」。ボクシングに打ち込めることに感謝し、リングに上がる。(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)