首都・キエフ市長はボクシング元王者「やるしかない」 ロシアのウクライナ侵攻が始まり、ウクライナ出身のアスリートからも平和を願う訴えや国を守ろうとする動きが出ている。SNSでの発信は世界中に広がり、「戦争はやめよう」「私たちはあなたを支える」…

首都・キエフ市長はボクシング元王者「やるしかない」

 ロシアのウクライナ侵攻が始まり、ウクライナ出身のアスリートからも平和を願う訴えや国を守ろうとする動きが出ている。SNSでの発信は世界中に広がり、「戦争はやめよう」「私たちはあなたを支える」などと反響も多数寄せられている。

 首都キエフで爆撃が報告され始めた24日、東京五輪の柔道女子48キロ級銅メダリストのダリア・ビロディドは「今日キエフで爆撃があり午前6時に起きた。言葉がありません。とても怖いですし家族と祖国のために祈っています」インスタグラムに投稿。ストーリー機能では火の手が上がる街の様子なども公開した。

 本文では続けて「ロシアは私たちへの攻撃を始めました。最近になるまで、これが起こるなんて信じられませんでした。なぜ? なぜ人々の命を破壊するのですか? ロシアとベラルーシ、止めて! 私たちは平和を求め、生きたいのです!」と平和を願った。

 キエフ市長を務めるのは、ボクシングの元WBO&WBC世界ヘビー級王者ビタリ・クリチコ氏。24日に英テレビ局「ITV」の番組「グッドモーニングブリテン」に出演し、「すでに残虐な戦争状態だ。他に選択肢はない。私はやるしかない。戦う」と意思を明確にしたと報じられた。

 また、ビタリ氏の弟で元同級3団体統一王者のウラジミール・クリチコ氏も今月からキエフで予備軍に入隊。「我々はすべての力を降り注ぎ、防衛するだろう。自由と民主主義のために」とインスタグラムに記した。

軍入りする現役選手も…シェフチェンコは「戦争はやめて」と訴え

 ボクシング界の現役選手には、国を守るために動き出した者もいる。元世界3団体ライト級統一王者ワシル・ロマチェンコが領土防衛隊に入隊したと英メディアが報じ、「私たちはロシアの侵攻から自分達を守る為に団結しないといけない」などとコメントしていることも伝えられた。また、3団体統一ヘビー級王者のオレクサンドル・ウシクは、インスタグラムで停戦を訴えかけている。

 サッカーの元同国代表で、ウクライナの英雄として名高いアンドリー・シェフチェンコ氏もインスタグラムやツイッターで発信を続けている。日本時間28日にも、ウクライナ国旗を肩にかけ、平和を願う子どもたちと屋外広場で撮影した写真をツイッターに公開。「ウクライナで戦争はやめてくれ!」とつづった。

 シェフチェンコ氏の投稿には「戦争はやめよう」「私たちはあなたを支える」「シェフチェンコ大好きだ」「あなたの美しい家族に祈る」「一緒に頑張ろう」「強くあれ」「俺のレジェンドが正しい」などとコメントが寄せられており、平和を願うアスリートたちの訴えが広がっている。(THE ANSWER編集部)