ここは東京都内にある、とあるWINS近くのビルの一室。『令和サイン馬券研究会』の面々(といっても、所長と研究員の2人だけ)は、今週も当たり馬券のヒント探しに没頭していた......。研究員「北京五輪、盛り上がっていますね!」所長「オリンピ…

 ここは東京都内にある、とあるWINS近くのビルの一室。『令和サイン馬券研究会』の面々(といっても、所長と研究員の2人だけ)は、今週も当たり馬券のヒント探しに没頭していた......。

研究員「北京五輪、盛り上がっていますね!」

所長「オリンピックは欧米で開催されると時差があって、いつも寝不足になってしまうが、昨夏の東京、現在の北京と、そうした苦痛に悩まされんからええの。おかげで、ワシもほとんどの競技をリアルタイムで見て、日々興奮しておるわい」

研究員「僕も連日、テレビの前からなかなか離れられないんですよね......。でも所長、今週は今年最初のGIフェブラリーSなんですから、しっかり仕事もしてくださいよ!」

所長「何を言うんじゃ。オリンピックは馬券のサインの宝庫じゃぞ! 五輪観戦こそ、ワシらにとっては重要な仕事じゃ」

研究員「となると、注目すべきは日本人選手の活躍。とりわけ際立っているのは、スピードスケートの高木美帆選手でしょうか。今回はなんと5種目に出場して、3000mで6位、1500m、500m、そして団体のパシュートで銀メダルを獲得し、最後に1000mで金メダルを手にしました。その奮闘ぶりは驚異的です」



北京五輪で大活躍したスピードスケートの高木美帆選手

所長「いやぁ~、ほんと美帆ちゃんはすごい! 1000mで金を獲った時は、思わず涙が出たわ。スケートと競馬は同じ競走競技だし、関連があるかもしれんな」

研究員「高木選手は女性ですから、ここはやっぱり牝馬が狙い目ってことですかね? テオレーマとソダシ。特にテオレーマは前々走で地方交流GIのJBCレディスクラシックを勝っています。同レースは高木選手が銀メダルを獲った"1500m"戦でしたし、なんかクサいですね」

所長「美帆ちゃんが滑った距離で言うなら、地方馬のミューチャリーもそうじゃろ。同馬は美帆ちゃんが金メダルを獲った"1000m"戦でデビューして圧勝しておる。これでもし、ミューチャリーが勝って、テオレーマが2着に来たりしたら、相当デカいんちゃうか!」

研究員「美帆ちゃん、美帆ちゃんって、おまえの彼女なのかって。ほんとキモいなオッサンは......」

所長「え? なんか言ったか?」

研究員「いえいえ。スケートと言えば、フィギュアスケートでも日本勢が大活躍。団体戦で銅メダルを獲得して、男子個人で鍵山優真選手が銀、宇野昌磨選手が銅、女子個人で坂本花織選手が銅メダルに輝きました。スピードスケートにフィギュアスケート、さらにはカーリングと、アイス競技の日本勢の奮闘ぶりが目立っていましたね」

所長「"アイス"ということであれば、今回の出走馬はその血統表に"Ice"がつく馬が結構おる」

研究員「"Ice"capadeや、V"ice" Regentといった種牡馬がいますね。しかしそれって、サインと言うには遠すぎませんか?」

所長「じゃな。ならば、スキージャップの小林陵侑選手がノーマルヒルで金メダル、ラージヒルで銀メダルを獲ったからの、血統表に"スキー"がつく馬なんてどうじゃ?」

研究員「それですと、アルクトスの4代前にロイヤル"スキー"、サンライズホープの4代前にマルゼン"スキー"、スワーヴアラミスの5代前にはボールド"スキー"......って、これまたヒントとしては細かいところを突きすぎでしょ!」

所長「まあまあ、そう怒るなって。じゃあ、最初の"アイス"をサインと考えて、"ア"ルクトス、"イ"ンティ、"ス"ワーヴアラミスの3頭でどうじゃ」

研究員「僕は最初からそう思っていましたけどね。でもどうせ、僕がそれを言ったら『まだまだ青いな』とか言うんでしょ」

所長「ん? またなんか言ったか? しかしこれ、"アイス"の順番どおりに3連単1点勝負でいったら、結構オイシイんじゃないか。金メダル級のボロ儲けってか。ガハハハッ」