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 北京五輪で一大関心事となった「ワリエワ薬物問題」は、厳しい指導で知られる女性コーチに熱視線が注がれている。

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汚された銀盤 渦中の「絶望」が照らし出したロシア・フィギュア界の暗部 https://cocokara-next.com/athlete_celeb/dark-side-of-russian-figure-skating/


 

 ドーピング疑惑の渦中にいるフィギュアスケート女子、ロシアオリンピック委員会(ROC)のカミラ・ワリエワ(15)。優勝候補の大本命といわれた個人戦の出場が認められたものの、フリーの演技で精彩を欠き4位に沈んだ。心が折れた状態の15歳を出迎えたコーチのエテリ・トゥトベリゼ氏(47)が「なぜ、あきらめたの?なぜ、戦いをやめたの?説明しなさい」と追いうちをかけるように話しかけたシーンが波紋を呼んでいる。

 競技を見ていたという国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は猛批判した。「彼女を助けようという態度ではなかった。自分たちのアスリートに、こんなにも冷たい態度を取れるのか」。昨年12月のロシア選手権で、ワリエワから禁止薬物のトリメタジジンが検出されたことについても「未成年の場合、周囲の関係者が関わっていることがほとんど。15歳の未成年の体内に禁止薬物があるのは事実。これを彼女に投与した人物が有罪なのだ」と名指しこそしなかったが、全権コーチとして知らないはずがないトゥトベリゼ氏への疑念を強めている。

 

 

 

 組織ぐるみのドーピング違反が14年ソチ五輪で発覚し、国家としての五輪出場が認められていないロシアだが、一枚岩というわけでもなさそうだ。ワリエワは4位に失速したが、トゥトベリゼ氏が指導するROCのシェルバコワ、トルソワが個人1位、2位とレベルの高さを見せつけた。ところが五輪女子で初めて4回転を5本成功させながら、銀メダルだったトルソワは、同氏が求めたハグに身をよじって拒否。「やめて!みんな知ってるのよ!」という意味深な言葉を浴びせて、その場を立ち去った。取り乱したトルソワは表彰式で、中指を立てる放送禁止のジェスチャーをとったほど。教え子に、かみつかれた形だ。

 トゥトベリゼ氏はかつて練習場を「工場」、選手を「原材料」に例えている。ロシア女子選手の入れ替わりは激しく、同氏が指導した18年平昌五輪金メダルのザギトワ、銀メダルのメドベージェワも若い世代に押し出されるように一線を退いた。選手を使い捨ての駒のように扱う言動や行動が、明るみに出てしまった今大会。冷徹な指導でも結果を出すことから「氷の女王」と呼ばれる名物コーチが、薬物問題の『黒幕』かどうかはわからないが、選手からの信頼を失ったことは確かだ。

 

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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