テレビ局関係者にとって、五輪報道の中でもフィギュアスケートとカーリングは別格に「ありがたい」コンテンツだと言われています。 なぜでしょうか。・今すぐ読みたい→汚された銀盤 渦中の「絶望」が照らし出したロシア・フィギュア界の暗…

  テレビ局関係者にとって、五輪報道の中でもフィギュアスケートとカーリングは別格に「ありがたい」コンテンツだと言われています。

 なぜでしょうか。

・今すぐ読みたい→
汚された銀盤 渦中の「絶望」が照らし出したロシア・フィギュア界の暗部 https://cocokara-next.com/athlete_celeb/dark-side-of-russian-figure-skating/



 あるキー局の局員は言います。

 「夏の種目と比べて、冬の競技はヘルメットやゴーグルなど、顔が覆われてしまう競技が多いんです。テレビが追いたいのは『顔』であり『喜怒哀楽』。フィギュアとカーリングはその2つがしっかりと、ある。だから視聴者も飽きず、数字も落ちないんです。カーリング日本代表『ロコ・ソラーレ』の選手たちは表情も豊かですから、テレビ映えもしますしね」

 カーリングという競技の人気が高まるとともに、今大会では新たなスターも誕生しました。テレビ解説を務める元中部電力カーリング部選手の市川美余さんです。

 ネットメディアの関係者は言います。

 「市川さんの人気はすごいですよ。カーリングは一見、難しい競技なのですが、勝負のポイントを分かりやすくひもといてくれる。『美余』という名の通り、美しさが画面からあふれ出ていますしね。市川さんが登場すると、ツイッター上では若者から年配の方まで『祭』になるのが今回の特色です。で、その模様がさらにネットニュースになり、PVを稼ぐという(笑)」

 市川さんは長野・軽井沢に住んでいた7歳の頃にカーリングを始めると、中学3年時には日本ジュニアカーリング選手権で優勝に貢献。高校卒業後は中部電力カーリング部に在籍し、藤澤五月ともプレーします。世界選手権にも出場するなど、日本のカーリング界を牽引する存在となりました。2014年のソチ五輪は代表決定戦で敗退し、出場はならず。そして24歳で現役生活に別れを告げました。


 前述の関係者は続けます。

 「野球の世界では『名選手、名監督にあらず』と言うでしょう。必ずしもすごい選手が監督として大成するとは限らない。解説者の世界もそうです。メダリストだからといって、分かりやすい解説ができるとは限らない。その点、市川さんの解説は『金メダル級』。五輪出場経験こそありませんが、今後もカーリングの『伝道師』として活躍していくことでしょう」

 ロコ・ソラーレの選手に市川さん…共通項は、カーリングを心から愛して、楽しさを伝えたい!という思いがあふれ出ていること。さらに少子化が進むと、子供たちがどのスポーツを選ぶのかは、未来の競技人口にとって死活問題になってきます。

 そんな時、彼女らの醸し出す「カーリングは楽しい!」というイメージは、将来的に競技の大きなストロングポイントになっていくとも言えそうです。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

・今すぐ読みたい→
高梨沙羅がスーツ違反で失格にされ、薬物濃度200倍のワリエワが失格にならない闇五輪
羽生結弦「現役続行宣言」にメディアが歓喜する理由とは
高梨沙羅の悲劇になぜ猛抗議しないのか 日本チームの無責任体質に異議あり