【DAZN金J特集】“金J”で開幕2022シーズン初戦はJリーグで最も熱い“多摩川クラシコ” 2022シーズンのJ1リー…
【DAZN金J特集】“金J”で開幕2022シーズン初戦はJリーグで最も熱い“多摩川クラシコ”
2022シーズンのJ1リーグがいよいよ幕を開ける。スポーツチャンネル「DAZN」のパートナーメディアで構成される「DAZN Jリーグ推進委員会」との連動企画で行っているJ1開幕特集。“金J”として1日だけ早く開幕する、川崎フロンターレとFC東京のOBである中村憲剛氏と石川直宏氏の対談が「THE ANSWER」で実現。Jリーグいち熱い“多摩川クラシコ”と呼ばれるダービーの思い出、お互いのチームについて語り合った。(取材日:2月5日)
◇ ◇ ◇
――開幕戦は34試合のうちの単なる1試合ではないという話も出てきましたが、開幕戦の相手というのはどのくらい重要視していましたか?
中村「個人的には非常に意識してました。キャンプのときからその対戦相手を意識しながら取り組んでいましたから。優勝した翌年のシーズンの場合は、リーグ戦の開幕前にあるFUJI XEROX SUPER CUP(現FUJIFILM SUPER CUP)の対戦相手を意識しながら取り組んでましたね。それが終わったら、次に開幕戦の相手という感じでしたね。ナオはどうだった?」
石川「どんな相手でも、開幕戦の相手を基準に、そこに向けてキャンプに臨んでいましたね。今年に関してはもちろん、みんながフロンターレに注目しているじゃないですか。どのチームも打倒フロンターレで取り組んでいるだろうから、その相手に対して最初に挑むFC東京がどんなサッカーをしてくるのか、みんなが気になるところだと思うんですよね」
中村「FC東京がどういうサッカーを見せてくれるのか、いちサッカーファンとしてとても楽しみです」
石川「その期待に、結果で応えられたらいいですけど、そんなに甘いモノじゃないので、垣間見えるシーンが増えればいいんじゃないかなと思っています」
中村「いやいやそう言いながらも、フロンターレの首根っこをかこうとしているな(苦笑)」
――ちなみに、開幕戦で昨年王者と対戦するというのはどういう心持ちなんでしょうか。
石川「逆に憲剛さんに聞いてみたいですね。チャンピオンに対して向かっていくってことは何度もやってきましたけど、逆に受けて立つというか、チャンピオンとしてシーズンに臨む経験が僕はないので、どういう気持ちなのかなと」
中村「確かに前年度のチャンピオンなんだけど、試合が始まるともう目の前の相手に勝つことに集中する感じだったと思う。また前年王者と開幕戦で対戦した経験もあるので、どちらの立場も経験した身として感じたことは、意識するのはどちらかというと相手側なのかなと。前年王者との開幕戦ではこちら側はキャンプでそこを睨みながら対策含めかなり準備して臨んでいました。前年王者は研究され対策を練られる宿命なんですね。なので、優勝してからは僕らが対策を講じてくる相手に対してどう上回るかというところを考えてました。僕らも意識はしますが、それ以上に周りが意識するんです。見る目も変わるし、リスペクトもされるし、対策もされる。でも、それを上回って当時は連覇したんです。だから考え方次第だと思います。やりにくいのは相手だと思えばいいんです」
石川「燃えない人なんていないっすよね」
中村「いない! もうヒーローになってやろうっていう気持ちだけですから!」
――そんなただでさえ燃える開幕戦が、今年は2019年以来となる“多摩川クラシコ”です。お二人も何度も対戦されてきましたが、思い出をお聞かせいただけますか。
中村「昔は両クラブともJFL時代から続くクラブの歴史をよく知る選手たちはや、その選手たちがその流れを継承した生え抜きの選手や長く在籍していた選手が数多くいたので、フロンターレがJ1に上がってから2009年ぐらいまではいろいろな意味で物凄く熱い試合が多かった印象があります。スコアも5点とか、7点入ったりとか、4-1から4-5とひっくり返されたり。あのときはスタジアムの空気が禍々しかった(苦笑)。不思議なんですけど、そのときの順位とか本当に関係なくなるんですよね。だからクラシコで負けると気分が悪いし、勝てば流れが変わった。その逆も然りで、いい流れは勝てばそのまま継続できるけど、負けたら流れが悪くなる。そんな印象があります。ナオはどうだった?」
石川「最初からはっきり覚えていますよ。『“多摩川クラシコ”ってやるんだ』って思ったところからスタートしたので(笑)」
中村「そうそう。『銘、打つのね』って感じだった」
石川「最初はそういう盛り上げ企画も含めてのスタートだったと思うんですけど、だんだんとお互いに意識するようになって。実際にJリーグ加入前の東京ガスと富士通時代から対戦していたわけですから、昔の生え抜き選手たちは、そういうクラブの歴史を知っているので、思いも強かったと思います。直近では、FC東京はフロンターレになかなか勝てていないので、“クラシコ”って言っていいのかどうか不安ではありますけど(苦笑)。なのでそろそろ結果とともに、また“クラシコ”って大々的に言えるようにしないといけないと思っています。だって“クラシコ”ってどちらかが勝ち続けるんじゃなくて、やっぱり勝ち負けが交互に来るような力関係じゃないといけないような気もするので、そろそろ勝ちたいですね」
予想もしなかった前田遼一の“多摩川クラシコ”PRに「あれは衝撃でした」
――Jリーグにいくつかあるダービーのなかでも“多摩川クラシコ”は特に熱を感じるダービーだと思います。
中村「そうですね。多分、“多摩川クラシコ”って銘打ってからだと思いますよ。だから、俺らがちょうど26、27歳ぐらいだったかな」
石川「2007年からですかね。その前の年に僕らは5-4で逆転勝ちしたわけですから」
中村「ホントにあれは見事な大逆転劇でした(苦笑)。あんなに悔しい試合は人生でも数えるほどだった」
石川「はい。だけど、その翌年の2007年には5-2、7-0とボコボコにされたという苦い記憶があります。その辺りから熱くなったんじゃないかなと」
中村「だからプロモーションって本当に大事だなと思います。この“多摩川クラシコ”の歴史を考えると、本当にPRが大事なんだなと。自然と意識せざるを得なくなるんですよ」
石川「むしろフロンターレさんに引っ張られてきましたよ、FC東京は。フロンターレが仕掛けてくるプロモーションを上回ろうと、企画を練っていましたから」
中村「あの(前田)遼一(前田遼一)がジャスティスをやったときは衝撃だったなあ(笑)」
石川「ジャスティスを前田遼一にやらせる“多摩川クラシコ”っていうのは、本当にすごいなと思いましたね」
――改めて、お互いのここ最近のチームの印象を聞かせていただけますか?
石川「強さやサッカーの魅力も含めて、僕の周りでも『サッカーが面白いからフロンターレの試合を見る』という人が多いんですよね。それってすごく大事なことだと思うんです。サッカーの面白さっていろいろあると思うけど、昔からFC東京で“面白い”というと、ガシガシ攻めて点を取られても取り返す、というサッカーなのですが、最近ではそれがどっちつかずになってしまっている。それで今年は新しい監督のもとでそこの整理をしている最中ですが、強さと面白さの両方を兼ね備えているチームってJリーグでもそう多くはないので、フロンターレとFC東京がめざすサッカーのタイプは全然違うと思うけれど、面白さを毎試合学ばせてもらっているチームだと思います」
中村「そういう意味では今年のFC東京は、ピッチ内外で、今までのイメージから大きな転換を図ろうとしているような感じが外から見るとするんです。だから若干“不気味”でもあります」
石川「実は、その“不気味”って言葉、僕も考えていたんです。もしかしたら憲剛さんが言うんじゃないかなと思って」
中村「え? やばっ、読まれた! でも、やっぱり新監督が就任するってそういうことなんだと思うんだよね。これまで埋もれていた才能を引き上げるかもしれないし、ヤクブ・スウォビィク選手、木本(恭生)選手、山下(敬大)選手と実力派が加入しているけど、正直、そこまで大幅な選手の入れ替えがあったわけじゃないので。ただ、何かを変えるときは一気にガラッと変えないといけない。前年までのスタイルから、ボールを持ちたい、握って攻めたいというアルベル(プッチ・オルトネダ)監督になり、方向転換することになるので、痛みは伴うと思いますが、それを開幕戦で出されると厄介だなとも考えています。逆にフロンターレはそれをねじ伏せることができるのか。ただ、勝敗も当然大事だけど、FC東京が今年どういうサッカーをするのかを所信表明する場が今回の開幕戦だと思うので、個人的には楽しみにしています」
石川「僕も個人的にはチャナティップ選手が気になりますね。どういう起用をされるのか」
中村「良い評判だよ。逆に恐らくフロンターレファンの多くが注目の松木(玖生)選手は? 開幕戦に出るの?」
石川「どうなんですかね?(笑) SNSを見ていると、キャンプとかでも起用されているみたいですけど(苦笑)。ただ、新しいスタイルを浸透させるためにある程度、選手を固定化するところも出てきそうですけどね」
中村「監督が代わると突然生き生きしてくる選手が出てくるから。当たり前ですけど、それが誰であるかも楽しみだし、このスタイルをやるときに、戦術的な目玉の選手、例えば、アンカーは青木(拓矢)選手なのか、森重(真人)選手なのか、髙萩(洋次郎)選手なのか。誰を使うかで、結構監督の色が出てくると思います」
石川「うん、そうだね。そういう意味でも開幕戦は楽しみですよね」
中村「そういう意味で言うと、監督が代わったチームと開幕戦で当たるのはとても難しいのよね。ただ早い段階で先制パンチを与えることができれば、まだ立ち返る場所をつくり切れていないので、ダメージを与えられるはず。それは逆も然りで、新しいチームに先制点を与えることになるとチームにとって大きな勇気になって勢いが増します。なので、現役時代に新監督を迎えたチームと対戦するときは、その点をかなり意識してプレーしていましたね」
――改めて、いよいよ2022シーズンが“金J”で一足先に川崎FとFC東京の “多摩川クラシコ”で開幕します。注目ポイントとともに、後輩たちにどんな戦いを期待しますか。
石川「“金J”ですからね。サッカーファミリーだけではなく、普段はあまりサッカーを見ないスポーツ好きの方も、開幕戦なので注目して見るのかなと思います。フロンターレ相手に僕らはチャレンジャーです。新しいスタイルでスタートするので、全力でぶつかりに行く。憲剛さんが話してくれましたけど、たとえやられたとしても、『俺らはここから立ち上がるんだ』という姿勢を見せてほしいですし、『こういうサッカーを貫いていくんだ』という芯の強さと姿勢を期待したいです。結果、勝利できればいいですけれど、それよりも自分たちのスタイルを強く表現してほしいですし、それをサッカーファミリーだけじゃなくてたくさんの人に見てほしいと思います」
中村「“金J”ということでこの日は1試合だけですからね。ましてや“多摩川クラシコ”ということで、これ以上熱くなるカードはないと思っています。たくさん点が入る熱い試合が見たいですし、そのほうが多くのスポーツファンの方に喜んでもらえるんじゃないかな。両チームともに開始からフルスロットルで戦ってもらいたいし、『今年のJリーグ、やっぱり面白そう!』とみんなに思ってもらえるような試合をしてほしいです。個人的には昨シーズン、最終戦の横浜F・マリノスとフロンターレの試合が一番面白かった。もちろん対戦する相手や開幕する時期を含めて状況は違うので簡単ではないと思いますが、あのテンションを今年の開幕戦でも見せてもらえたらうれしいです。見ている人たちがワクワクするような試合を期待しています。サッカーファミリーが一人でも増えるような、ビッグマッチにしてほしいですし、とにかく楽しみです!」
■2022明治安田生命J1リーグ 開幕戦
2月18日(金)19:00キックオフ
川崎フロンターレ vs FC東京(等々力陸上競技場)
DAZNにて独占ライブ配信(THE ANSWER編集部)