■2月12日/富士フイルム・スーパーカップ2022 川崎フロンターレ - 浦和レッズ(日産) 浦和を相手に戦った川崎の…
■2月12日/富士フイルム・スーパーカップ2022 川崎フロンターレ - 浦和レッズ(日産)
浦和を相手に戦った川崎の先発メンバーで、唯一新戦力となったのがチャナティップだった。タイ人ドリブラーのポジションは左ウイング。レアンドロ・ダミアン、家長昭博と3トップを組んだのだ。後半からはインサイドハーフにポジションを移し、77分に途中交代でピッチを去った。
1試合だけでは判断できないが、チャナティップが“らしいプレー”を見せたのは中盤でプレーしたときのほうだった。試合の序盤ということで慣れない部分もあったかもしれないが、左ウイングでプレーしている間、いい形でボールをもらうことができなかった。前半45分でシュート0本という数字が、ウイングで機能しなかったことを如実に物語っている。
実際、脇坂泰斗もチャナティップについて聞かれると、「彼が(後半から)中に入ったことによって流動性も生まれた。(後半から左ウイングに入った)マルシーニョが幅を作ってくれたことで、(浦和の選手)間も空いている感覚があった」と振り返っている。
鬼木達監督は、「チャナにはいろいろなポジションをやって経験を積んでもらっているところ。数多くのポジションで彼が生きるように、このゲームでも、勝ちを求めながらのところなので、すべてがうまくいっているというわけではないが、いろいろな意味でポジティブに捉えています」と説明していることから、チームに合わせている段階であることは間違いない。
■鬼木監督と脇坂が共有していた部分
その指揮官が、この試合で足りなかった部分についても説明している。その一つが、仕掛けの部分だ。
「相手を見ながらどこが空いているかを見て、思い切ったプレーが少なかった」
さらに、「今日のような前からプレスに来る相手に対したとき、ブロックを作る相手のときとでは、相手を動かさないといけない。そのために必要な、背後へのランニングが少なかった。アクションを起こして、“人を動かす”“スペースを取りにいく”ということがもっと必要」とも話した。相手を動かす部分では、たしかに昨季の川崎と比べても物足りない部分だった。
ここについては、チームとしてもイメージを共有している部分で、脇坂も「シュートに持っていくために“相手をどう動かすか”というところ。強い動きをする人と止まる人と、というところ」と強調している。
鬼木監督は、それを解決するために、後半開始から「背後への仕掛けというものがある。そこを1つの突破口にしたい」と、マルシーニョを投入した。チャナティップとマルシーニョは同じドリブラーではあるが、そのもたらす部分と得意なエリアは異なるため、そこをチームとして昇華していく必要があるだろう。
加えて、大島僚太、脇坂泰斗、ジョアン・シミッチという中盤の構成で挑んだ試合は、昨年7月のJ1リーグ清水戦のわずかに1度しかない。川崎は、新しいチームを構築する途上といえる。
■3連覇への進化の糧に
3連覇に挑む今シーズンは、新たなチーム作りに着手すると見られている。昨シーズン終盤には3バックの可能性も示すなど、鬼木監督の中では“変化”を求めているはずだ。2020年に4-3-3システムを導入したのも、“変化”が必要だと感じたから。今季、補強選手がチャナティップと瀬古樹の2人だけだったことを考えれば、戦術面などで変化を加えてくると思われる。
その3連覇達成への道のりは、2月18日のFC東京戦(等々力)から始まる。それまで、時間は1週間近くある。史上最強王者の力を改めて見せつけるため、シーズン前の完封負けという悔しさを何が何でも進化の糧にしてみせる。