13日に阪神競馬場で第115回・京都記念(GII、芝2200m)が行われる。昨年…
13日に阪神競馬場で第115回・京都記念(GII、芝2200m)が行われる。昨年のオースク馬ユーバーレーベン、菊花賞で1番人気の支持を得るも13着と大敗したレッドジェネシス、母にジェンティルドンナを持つ良血馬ジェラルディーナら4歳世代に加え、今年の中山金杯を制したレッドガラン、天皇賞・秋、ジャパンCでともに4着と実力を示したサンレイポケットなどの実績馬も出走予定だ。
ここでは京都記念の好走条件と想定メンバーから展開を読み解き、馬券のヒントとなる「危険な人気馬」としてジェラルディーナを取り上げたい。
◆【京都記念2022/前走ローテ】巻き返しを期する人気馬に追い風 該当する“レース格”と“距離”の「好走条件」
■母から継いだ競馬センスで重賞4着
まずはジェラルディーナの前走チャレンジCについて分析する。
最内枠からのスタートとなり、道中はインの6番手付近で競馬を進めた。3コーナー付近からペルシアンナイト、マイネルウィルトスらが進出しピッチが上がるもののジェラルディーナはインでジッと待機し、直線で前が開くと一気に加速。荒れた馬場の内目から差し脚を伸ばし4着に健闘した。
外伸びのトラックバイアスだったのにも関わらず、内目から末脚を伸ばしてきたことに加え、初の古馬混合重賞だったのにも関わらず、重賞特有の速いラップに対応できたことも含めると「世代上位の競馬センスを保持し、後方から堅実に末脚を使える良血馬」と評価できるだろう。また、過去にはラヴズオンリーユーやクロノジェネシス、カレンブーケドールなど牝馬が好走傾向にあることに加え、母ジェンティルドンナが6着に敗れた2014年のリベンジに燃える福永祐一騎手が継続騎乗となる今回は好走の期待が高まるのも当然だろう。
しかし、レースを重ねるごとにエンジンの掛かりが遅くなっていることに加え、過去10年で馬券内に好走した30頭のうち前走GI組が21頭、GII組が5頭、GIII組が3頭、OP組が1頭という結果が示す通り、前走の「レース格」が劣ってしまうジェラルディーナに一抹の不安が残る。
■馬場傾向が極端な阪神開幕週
次に、昨年の阪神競馬開幕週~3週目における芝2000m以上のレース結果について分析してみる。
このように期間内で勝利した9頭のうち8頭はいずれも「4角3番手以内」での勝利だった。昨年の京都記念でも4角3番手を進んでいたラヴズオンリーユーが直線抜け出して快勝するなど、年齢、クラス関係なく開幕週では圧倒的に「先行有利」の傾向がみられる。
また、モーリス産駒は2000m戦だと【21-9-21-80】と最多の21勝を挙げているのに対し、200mの距離延長となる2200m戦に限ると【3-3-4-22】と急激にパフォーマンスを下げてしまっているように、父が持つ瞬発力とスピードの持続性は距離が延びるほど力が半減してしまっているのだ。
つまり、3連勝後の重賞でも4着に善戦したという結果に加え、超が付くほどの良血馬というだけで実力以上に人気してしまう傾向にあるため、レースへの適性と格を見極めなければならないのだ。前述で述べた通り、年齢、クラス関係なく開幕週では圧倒的に「先行有利」の結果がみられる馬場傾向に加え、レースを重ねるごとにエンジンの掛かりが遅くなっていることを踏まえると、後方から良い脚で追い込むも届かず掲示板までという結果も想定される。
■好走条件は「先行」かつ「上がり最速」
次に京都記念の好走パターンを上がり3Fの順位から分析する。
・1位 【6-5-0-0】 勝率54.5%、連対率100.0%、複勝率0.0% ・2位 【2-1-2-7】 勝率16.7%、連対率25.0%、複勝率41.7% ・3位 【1-2-2-4】 勝率11.1%、連対率33.3%、複勝率55.6% ・4、5位 【1-1-6-15】 勝率4.3%、連対率8.7%、複勝率34.8% ・6位~ 【0-1-0-93】 勝率0.0%、連対率1.1%、複勝率1.1%
このように「上がり最速馬」が最多の6勝を挙げており、昨年から京都競馬場から阪神競馬場に舞台が替わったが上がり最速の末脚でラヴズオンリーユー(1人気)が勝利を挙げている。同舞台で開催されている宝塚記念においても、コース改修後の2007年以降は毎年「上がり最速馬」が馬券に絡んでいる。
ジェラルディーナは2走前の西宮S(3勝クラス)、3走前の筑後川特別(2勝クラス)で上がり最速の末脚を繰り出して勝利しているものの、4角のポジションは8~9番手と後方からの差し切りで、当レースに求められる「4角3番手以内」かつ「上がり最速」には該当しないだけに、良血馬が繰り出す末脚に全幅の信頼は置くことはできない。
また、当レースで好走したラヴズオンリーユー、クロノジェネシス、スマートレイアー、タッチングスピーチなどの牝馬はいずれも重賞勝ちやGI好走歴があっただけに、GIIIで4着という成績では同等の評価は与えられない。以上の不安点から馬券の妙味を考えると、ジェラルディーナは「消し」の評価。
「後編」ではジェラルディーナに代わる本命、そして穴馬4頭を含めた結論を紹介する。
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文・西舘洸希(SPREAD編集部)