ボクシングのWBA・IBF世界ヘビー級タイトルマッチが4月29日に行われた。試合はIBF王者のアンソニー・ジョシュアが元3団体統一王者のウラジミール・クリチコを11ラウンドTKO勝ちで下している。長くヘビー級に絶対王者として君臨してきたクリ…
ボクシングのWBA・IBF世界ヘビー級タイトルマッチが4月29日に行われた。試合はIBF王者のアンソニー・ジョシュアが元3団体統一王者のウラジミール・クリチコを11ラウンドTKO勝ちで下している。
長くヘビー級に絶対王者として君臨してきたクリチコ。王座返り咲きを狙って14歳年下のジョシュアに挑んだ。ジョシュアの地元・英国のウェンブリースタジアムには9万人の観客が詰めかけ、世代交代を懸けた大一番に歓声を送った。
序盤はクリチコが左を出しながら主導権を握るも、徐々にジョシュアがペースを上げていく。そして第5ラウンドに序盤からラッシュ。パンチがクリチコの顔面を捉えてダウンを奪った。だが攻め疲れが見えたジョシュアに対しクリチコも反撃。盛り返すと第6ラウンドにダウンを奪い返した。
中盤はジョシュアが回復に努めたため動きが少なくなる。再び試合が大きく動いたのは第11ラウンドだった。
序盤から攻勢を仕掛けたジョシュアがクリチコを追い込む。強烈な右アッパーで顎をかち上げると、そのまま攻め立ててダウンを奪った。なんとか立ち上がったクリチコに対しジョシュアが追い打ちで再びダウンさせる。ダメージが深刻なクリチコに対し、ジョシュアはコーナーに詰めて連打。レフェリーが割って入り試合を止めた。
新旧王者対決と注目された大一番。時代の扉をこじ開けるジョシュアの勝利にファンからは、「これぞヘビー級というダウンの応酬。いいものを見せてもらった」「これでヘビー級の時代が来るぞっていう一戦だったね」「あまりにも劇的な世代交代劇」「2000年代以降のヘビー級では一番面白かったと思う」「ワイルダーと統一戦やってくれ」などの声が寄せられている。
これでジョシュアは19戦全勝19KOとなった。
アンソニー・ジョシュアが劇的なTKO勝利(2017年4月29日)(c) Getty Images
アンソニー・ジョシュアが劇的なTKO勝利(2017年4月29日)(c) Getty Images