ストリートシーンで長いこと絶大な支持を誇っているナイキの「エア フォース 1」。 1982年に、革新的なクッショニング素材「ナイキ エア」を初搭載したバスケットボールシューズとしてリリースされ、ナイキを世界一のスポーツブランドへと成長させる…

ストリートシーンで長いこと絶大な支持を誇っているナイキの「エア フォース 1」。

1982年に、革新的なクッショニング素材「ナイキ エア」を初搭載したバスケットボールシューズとしてリリースされ、ナイキを世界一のスポーツブランドへと成長させる足かりとなった名作だ。
2022年、エア フォース 1が生誕40周年という節目の年を迎えた。今回は、ニュースなエア フォース 1を通じて、その魅力を再確認しよう。

スポーツシーンからストリートへ

エア フォース 1が画期的だったのは、前述したナイキ エアを初めてバッシュに搭載したこと。
耐久性に優れたフルカップアウトソール構造に、フルレングスエアを内蔵することで、リバウンド時やジャンプショット時の着地衝撃からアスリートを保護することに成功したのだ。


コム デ ギャルソンの2020/FWコレクションで発表された別注作。

パフォーマンスシューズとしての役目を終えた’90年代には活躍の場をストリートに移し、ワールドワイドでストリートファッションのマストアイテムとなったのはご存じの通り。
デビュー25周年の2007年には数々のコラボレーションモデルや限定モデルがリリースされ、原宿にはエア フォース1の専門店「1 LOVE(ワンラブ)」も期間限定でオープンした。
さらに、このタイミングで履き心地に大きな影響を与えるラスト(木型)や製造工程などがブラッシュアップされ、品質が大きく向上した。

エア フォース 1の現在地を体現する3足

エア フォース 1を語るうえで欠かせないのが、圧倒的なバリーション。その数、数千種類と言われており、ナイキの他モデルと比べても差は歴然だ。シンプルゆえ、配色や素材を変えることによって、印象を大きく変えることができるのだ。
さて、ここではエア フォース 1の懐の深さを体現する3足を紹介しよう。

NBAのスーパースターとの名コラボ


「ナイキ エア フォース 1 ’07 QS」1万5400円/ナイキ 0120-6453-77

言わずと知れたNBAのスーパースターであるレブロン・ジェームズ。
以前筆者が彼に話を聞く機会があったのだが、そのときレブロンが熱く語っていたのは「自分の名前を冠したシグネチャーモデルも好きだけど、エア フォース 1も同じくらい好き」ということ。


今作は、そんなレブロンのエア フォース 1に対する愛情が感じられる一足だ。
ヒールには、彼のイニシャルである“L”と“J”に王冠を組み合わせたロゴ、さらに百獣の王や三日月といったユニークなモチーフを配置。
アッパー全体はセイルカラーと市松模様で構成され、黒のスウッシュがアクセントとして効いている。主張しすぎないデザインは、街履きとしてもヘビロテ必至である。

“ドレス”なエア フォース 1もいい出来栄え!


1月発売予定。「エア フォース 1 LUXE SP22」1万5400円/ナイキ 0120-6453-77

古くからのスニーカー好きにとって、「エア フォース 1 LUXE」といえば、2001年や2007年にリリースされたイタリア製モデルを思い浮かべるだろう。
アッパーの一部に短冊状の切り込みを入れ、それを糸で編み込んだブラックのハイカットモデル、ホワイトのローカットモデルはスニーカーフリーク垂涎のアイテムとなった。


今作は、そんなプレミアムモデルを継承する洗練された佇まい。
上質なアッパーレザーに加え、前足部に配されたメダリオンなど、これまでのバリエーション以上にドレッシーな雰囲気の逸品に仕上がっている。
全身をエア フォース 1の定番カラーであるオールホワイトで仕上げている点もニクイ。

ゴアテックス仕様で、悪天候も万全!


「ナイキ エア フォース 1 GTX」1万9250円/ナイキ 0120-6453-77

エア フォース 1の定番デザインに、比類なき防水透湿性能を誇る「ゴアテックス」をミックス。雨はもちろんのこと、雪が積もった日でもシューズ内部への浸水をシャットアウトしてくれる。


ゴアテックスの基幹となるメンブレン(膜)には、水蒸気を通す特徴があるため、長時間の着用でも靴の内部が蒸れにくい。

カラーはグリーンがかったベージュとグレーに、黒のスウッシュという落ち着いたデザイン。悪天候の日もこんな一足があれば、気分を上げてくれるはずだ。

エア フォース 1生誕40周年となる2022年、これらに続いてどんなモデルが展開されるのか、楽しみだ。

南井正弘=文