今季加入のブライス・ジョンソン、直近10試合中7試合でダブルダブル達成 バスケットボールB1リーグの2021-22シーズ…

今季加入のブライス・ジョンソン、直近10試合中7試合でダブルダブル達成

 バスケットボールB1リーグの2021-22シーズンは半ばを過ぎたが、気づくと富山グラウジーズがカムバックしている。1月29日、30日の広島ドラゴンフライズ戦は、順位が上の相手に連勝して現在13勝19敗。開幕から8連敗スタートだったことを思えば、よく盛り返してきた。

 富山にはジョシュア・スミス、ジュリアン・マブンガという“鉄板”の外国籍選手がいる。スミスは加入5季目のビッグマンで、210センチ・138キロの巨漢。ゴール下の強さはBリーグでも唯一無二だろう。マブンガは加入2季目で、昨シーズンのベスト5に選ばれたオールラウンドプレーヤー。チームの司令塔でありエースだ。

 ただし今季は岡田侑大(→信州ブレイブウォリアーズ)、前田悟(→川崎ブレイブサンダース)、橋本晃佑(→シーホース三河)といったレギュラークラスの日本人選手が揃って移籍。またスミス、マブンガもなかなか開幕から調子が上がらなかった。アジア枠のフィリピン人プレーヤー、ドワイト・ラモスの活躍は明るい材料だったが、それも結果に結びつかなかった。

 復調の立役者は新加入のブライス・ジョンソンだ。直近の10試合中7試合で得点、リバウンドがいずれも二桁に届く“ダブルダブル”を記録している。

 ジョンソンは27歳で、208センチ・104キロのパワーフォワード。クリッパーズ、グリズリーズで計21試合のNBA出場歴を持ち、昨季はウクライナのクラブでプレーしていた。走力、跳躍力に優れたアスレチックなアスリートで、売りはハードワーク。“3人目”の外国籍選手の活躍により、まずスミスやマブンガへの負担が減っている。

 85-68と勝利した29日の広島戦も、ジョンソンは18得点12リバウンドを記録。試合のMVPに選出されていた。

 浜口炎ヘッドコーチ(HC)が勝因として挙げていたのは、広島の強みである3ポイントシュートと、ニック・メイヨのインサイドアタックを封じたことだ。

 浜口HCは述べる。

「今日はスイッチ(受け渡し)を使いながら、(広島の)ニック・メイヨとトーマス・ケネディに対応しました。前半は少しケネディにやられたけれど、それでもチームより1対1でやられた感じでした。非常に上手く守れたと思います」

 ジョンソンの守備についてはこう説明する。

「(広島の)小さい寺嶋(良)くんや辻(直人)くんでも、彼がいることでアクティブにスイッチできます」

 スミスはパワフルだが、俊敏なアウトサイドの選手につくことができない。だから相手にスクリーンをかけられた後、どうしても相手を空けてしまう。しかしジョンソンなら、そのまま踏み込んで外のシュートを封じにいける。富山は広島との2試合で、いずれも相手の3ポイントシュート成功率を20%台前半に抑えた。

浜口HCも手応え、スミスとの連係も「機能するようになった」

 富山は1月に入って、マブンガが先発から外れる試合が多くなっている。浜口HCは内情をこう打ち明ける。

「本当は休ませたいんですけど、彼は勝ちたいプレーヤーなので……。2月は1か月くらい休みがあるので、その時に(回復させたい)」

 マブンガは1月の8試合のうち、7試合がベンチスタートだった。ベストとは程遠い状況でも20分以上コートに立ち、二桁得点を記録する彼はやはり別格のプレーヤーだ。ただ、それでも本来のプレーではない。1月の5勝3敗という戦績は、ジョンソンの活躍があって掴み取った結果だ。

 またジョンソンの加入でマブンガ、スミスに無理をさせる必要がなくなった。広島との2試合では出場時間が30分を超える選手が1人もいなかった。

 パワフルなスミスと、アクティブなジョンソン――。富山は対照的なインサイドプレーヤーを揃え、しかも融合した状態で後半戦に入ろうとしている。

 浜口HCは彼らの連係について、こう語っていた。

「ジョシュア(・スミス)はインサイドのパワープレーでねじ込むことができます。ブライス(・ジョンソン)はピック&ロールからダイブできて、あとパスが上手な選手です。今まではなかなか使い分けられず、ジョシュとブライスを一緒にコートに立たせた時もチームが機能していませんでした。だけど今は2人が同時に出ても、チームとして機能するようになった。そこは非常に大きいと思います」(大島 和人 / Kazuto Oshima)