■最終予選は最重要局面に さあ、決戦である。 1月27日に行なわれたカタールW杯アジア最終予選の中国戦で、日本は2対0の…

■最終予選は最重要局面に

 さあ、決戦である。

 1月27日に行なわれたカタールW杯アジア最終予選の中国戦で、日本は2対0の勝利を収めた。

 同日行なわれたその他のカードでは、サウジアラビアがオマーンに1対0で競り勝ち、オーストラリアはベトナムを4対0で退けた。勝点はサウジアラビアが19、日本が15、オーストラリアが14である。

 4位のオマーンは勝点7で、残り3試合に全勝すると勝点16となる。数字上は2位以内の可能性をつなぎとめているが、2月1日のオーストラリア戦に勝つことが大前提だ。勝点5で5位の中国は、3連勝で3位に滑り込む可能性を残すものの、現実的にはかなり追い詰められている。カタールW杯へのサバイバルは、サウジアラビア、日本、オーストラリアによる三つ巴の戦いになったと考えていい。

 日本は2月1日にサウジアラビアと戦い、3月にオーストラリアとアウェイで、ベトナムとホームで対峙する。来たるサウジアラビア戦に勝利すれば、3月のオーストラリア戦に引き分け、ベトナムに勝利して2位以内を確保する、とのシナリオが描ける。2月1日の結果次第で、日本の命運は大きく分かれるのだ。残り2試合を前にして、最終予選は最重要局面を迎えた。

■谷口と板倉のパフォーマンスは好材料

 今回の連戦に臨むにあたって、日本はいくつかの懸念材料を抱えていた。そのひとつがCB吉田麻也冨安健洋の不在だ。精神的支柱でもあるキャプテンと、安定感抜群でビルドアップにも長けるアーセナル所属の23歳が同時に欠場するのは、最終予選で初めてのことだった。

 谷口彰悟板倉滉植田直通中谷進之介の4人が選択肢となったなかで、森保一監督は谷口を左CBに、板倉を右CBで起用した。谷口は昨年6月のセルビア戦以来の、板倉は同5月のミャンマー戦以来の出場で、最終予選のピッチに立つのは初めてだった。

 彼らふたりのコンビネーションはもちろん、GK権田修一や同サイドのSBとの連携も問われたが、不安を感じさせる場面はなかった。前半13分に大迫勇也のPKで先制し、その後もボールを握り続ける展開が多く、両CBの対応を見極める場面は率直に少なかった。

 カウンターを受けるシチュエーションがもう少しあれば、サウジアラビア戦に生かせる具体的な改善点を洗い出せたかもしれない。だが、こればかりは結果論だ。中国のシュートをわずか2本に抑え、クリーンシートを記録したことで、ほかでもない彼ら自身が自信を得ることができたのは大きい。また、彼らふたりを交えたコンビネーションを、実戦で確認できたことは前向きにとらえられる。相手の1トップやトップ下にボールが入った局面では、厳しく対応することができていた。

 ビルドアップはスムーズだった。プレッシャーを受けても慌てることがなく、ワンタッチでさばくことも自ら持ち出すこともできる。自分たちがポゼッションをしている局面では、物足りなさを感じさせていない。

■途中出場の左SB中山がアシストを記録

 中国戦を受けて、先発を変えていいポジションもある。

 左SBだ。

 左ウイングの南野拓実との関係性から判断すると、左SBは長友佑都が適任だ。南野は内側へ入ってフィニッシュに絡み、外側のレーンを長友が使うという役割分担だ。

 長友自身の存在感も、森保監督は評価している。W杯に3大会連続で出場してきた35歳は、チームの戦う姿勢を作り上げるひとりだ。吉田が不在のなかで長友の存在感がクローズアップされているが、ピッチ上には大迫も酒井宏樹もいる。中国戦のピッチからは、彼らふたりの効果的な声掛けも聞こえてきた。吉田に代わってキャプテンを務める遠藤航も、プレーで戦う姿勢を示すことができている。

 中山雄太は左SBを本職としていない。タッチライン際を何度も上下動するタイプではなく、所属クラブではこのところ3バックの中央でプレーしている。日本代表とクラブで役割の違いはあるものの、今回はホームの連戦だ。これまで移動に割いていた時間を練習に充て、左SBのプレーを整理できるとの期待が持てる。

 中国戦ではアシストを決めた。61分、左サイドからのクロスが伊東純也のヘディングシュートに結びついた。メンタル的にも充実しているだろう。中山を先発に昇格させてもいい、と判断する。

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