出番を与えられないミラノの日本人選手たち 長いシーズンも残り9試合、あと2カ月となった。ミランとインテルはそれぞれ、重要な目標のために終盤戦に臨む。だがそこに、MF本田圭佑とDF長友佑都の姿はないだろう。 4月2日にペスカーラの敵地に乗り込…


出番を与えられないミラノの日本人選手たち

 長いシーズンも残り9試合、あと2カ月となった。ミランとインテルはそれぞれ、重要な目標のために終盤戦に臨む。だがそこに、MF本田圭佑とDF長友佑都の姿はないだろう。

 4月2日にペスカーラの敵地に乗り込むミランは、ヨーロッパリーグ出場ラインに勝ち点2差の7位。コッパ・イタリアではすでに敗退しており、欧州の舞台に戻るには、インテルとのダービーや2位ローマ、6位アタランタとの対戦を含む8試合で順位を上げる必要がある。最下位ペスカーラとの一戦は、勝利が絶対条件だ。

 しかし、今季のプレー時間が100分にも満たない背番号10は、多くの選手が起用されているミランにおいて蚊帳の外。ペスカーラ戦も、それは変わらないだろう。出場を期待するのは難しい。

 バヒド・ハリルホジッチ監督に日本代表へ招集された本田だが、途中出場したワールドカップ(W杯)予選の2試合では、試合勘のなさが散見された。2018年のW杯本大会を見据え、次の所属先を慎重に選んでいるという本人だが、逆風は強くなっている。立場は厳しくなる一方だ。

 ミランでの状況が好転しない限り、それは変わらない。だが、ここまできてそれを望むのは非現実的というものだ。本来であれば、最下位相手に“爆発”したいところだったが…。

 同じくクラブでチャンスを得られていない長友だが、W杯予選では2試合とも先発フル出場を果たした。だが、ホームでのタイ戦では終盤にPKを献上。GK川島永嗣のセーブに救われたが、批判を浴びることになった。

 代表でインパクトを残し、わずかな可能性に賭けるのは難しいと言わざるを得ない。インテルは4月3日にサンプドリアをホームに迎えるが、背番号55がクリスティアン・アンサルディやダニーロ・ダンブロージオからレギュラーの座を奪う可能性は低いだろう。

 セリエAで5位のインテルは、勝ち点10差で3位ナポリを追っており、チャンピオンズリーグ出場権獲得の夢を追い求めている。そのナポリとの直接対決を残す終盤戦で奇跡の逆転を目指すなかで、ステファノ・ピオリ監督が序列を変えることはあるまい。

 長友も今年に入ってインテルで出場2試合にとどまっており、代表の観点からは今後が懸念されている。特に、今季で契約満了となる本田と異なり、長友はインテルとの契約を2年残しているだけに、去就が注目されるところ。インテル愛が強い長友だけに、移籍に向かうかは不明だが、選択肢として好条件のオファーを引き出すためにも、終盤戦で何かしら結果が欲しいところだが…。

《J:COMサッカー編集部》