「特集:なぜ『呪術廻戦』にハマるのか」(11)証言者:横川尚隆(ボディビルダー)昨年の12月24日に『劇場版 呪術廻戦 0』が公開され、マンガ、テレビアニメに続き話題となっている。呪い、呪われ......呪術をとおして強い者同士が戦う『呪術…

「特集:なぜ『呪術廻戦』にハマるのか」
(11)証言者:横川尚隆(ボディビルダー)

昨年の12月24日に『劇場版 呪術廻戦 0』が公開され、マンガ、テレビアニメに続き話題となっている。呪い、呪われ......呪術をとおして強い者同士が戦う『呪術廻戦』について、「強いものが好き」というところから自身もボディビルダーとして鍛え上げられた筋骨隆々な強い体を持つ横川尚隆さんが、その魅力について語ってくれた。

※ネタバレあります。


呪術廻戦の魅力についてたっぷり語ってくれた横川尚隆さん

――現在公開中の映画『劇場版 呪術廻戦 0』が話題になっていますが、横川さんは『呪術廻戦』の大ファンだとか。マンガはお好きなんですか?

「好きですね。『呪術廻戦』の他には『僕のヒーローアカデミア』や『ONE PIECE』『キングダム』『ワンパンマン』『怪獣8号』『クローズ』『WORST』『Dr.STONE』とかが好きです」

――どこか少年心をくすぐるような作品が多いですね。

「そうですね。格闘技に憧れた影響もあってバトルシーンのあるマンガは好きですね」

――では『呪術廻戦』のなかで好きなキャラクターは誰ですか?

「うーん、ひとりに絞るのは難しいな......。七海建人はシブくて好きだし、漏瑚(じょうご)も強いし、もちろん五条悟と虎杖悠仁も。けど、強いてひとりだけ挙げるとすれば両面宿儺(りょうめんすくな)ですね」

――おおっ、両面宿儺ですか!

「『グラップラー刃牙』の範馬勇次郎もそうですけど、僕は善悪関係なく、絶対的な強者が大好きなんですよ。誰にも負けない圧倒的な力の持ち主の存在感のすごさって言うんですかね。たしか物語の最初のほうで宿儺が特級呪霊と戦うシーンがあったじゃないですか。あそこの虎杖と宿儺がパッと入れ代わる場面で『うわっ、きた!』って。そこで領域展開『伏魔御廚子』を初めて出すんですけど、後ろに門みたいなのが現れて圧倒的に強くて、めちゃくちゃかっこいいなって。一発で宿儺推しになりました」

――では他に好きなシーンはありますか?

「京都姉妹校交流戦のときに、狗巻棘(いぬまき・とげ)の前に突然花御(はなみ)が現れたシーンですね。マンガの見開きで花御がドーンと出てきて、すごい迫力に『うわっ!』て思ったんですよ。これはもうダメだ、狗巻がやられるって。そのあとの学生たちが入れ代わり立ち代わり現れるバトルシーンもよかったですよね。最後は五条が持っていっちゃうんですけど、東堂葵や禪院真希、伏黒恵たちが力を合わせて戦う。アニメでもすごくカッコいいシーンの連続でした」

――学生たちが花御相手に一致団結して戦う姿はワクワクしましたね。では、あらためて横川さんが『呪術廻戦』にハマった理由、もしくは作品の魅力をどこに感じていますか。

「最初はアニメから入って、作画がきれいだなって思ったし、バトルシーンも迫力があってすばらしいなって。ストーリー的には主人公(虎杖)のなかに最強最悪なヤツ(宿儺)が入ってしまうっていう展開がすごく面白いなって思うんです。ちょっと危ない存在や展開っていうのか、たとえば『NARUTO-ナルト-』でいえば九尾(九喇嘛)みたいな」

――危ない方向へ行きそうなハラハラ感。

「そうです! 結果、九尾は後半になると少しずつ手を貸してくれるようになるじゃないですか。あそこがキュンキュンしちゃうんですよね(笑)。けど、宿儺はそうはいかないでしょうね。アイツは手ごわいし、自分のためにしか動かないから今後どうなっていくのか読めませんよね」

――そういえば横川さんは『宿儺の指を食べても自分だったら大丈夫だ』とおっしゃっているとか。

「問題ないですね。僕だったら宿儺の指を食べても胃で消化して、たんぱく質として筋肉にすると思います(笑)」

――器どころじゃないですね(笑)。じゃあ、もし宿儺と対戦するとしたら何で戦いますか?

「ここはフェアに呪力を使わないで、ベンチプレス対決をしたいです」

――ベンチプレス!

「僕はベンチプレスなら200kg挙げられるんですけど、たぶん宿儺は呪力なしじゃ200kgは挙げられないと思うんですよね」



――でも宿儺は腕が4本ありますよ。

「一般男性で100kg挙げられる人ってほとんどいないんですよ。宿儺の体つきを見てもベンチプレスはあんまりやってなさそうな感じですし、いくら腕が4本でもさすがに200kgはきついと思いますね。まあ筋トレは完全に僕の領域なので(笑)」

――ボディビルはポージングが重要だと聞きますが、バシッと決まったときは、やっぱり"黒閃"みたいな感覚になるんですか?

「あっ、それたまにありますね。『これは決まった』みたいに感じることはあります。でも本当たまにしか出ないんですよ。黒閃と一緒で、狙って決められるものじゃなくて、あくまでも偶然でしかありません(笑)」

――『劇場版 呪術廻戦 0』も公開され、連日ニュースになっていますが、今後の『呪術廻戦』に期待したいところはどこでしょう。

「たまに難しい話もありますが、展開がめちゃくちゃ早いじゃないですか。新しいキャラがどんどん出てくる一方で、消えてしまうキャラもいる。呪術師、呪詛師、呪霊関係なく背後にはそれぞれのストーリーがあって、だから僕はどのキャラクターも大好きなんです。ストーリーも含め全部面白い、これからまた大変な展開になっていくと思いますが、すごく楽しみにしています」

Profile
横川尚隆(よこかわ・なおたか)
1994年7月10日生まれ、東京都出身。
日本人初のIFBBエリートプロボディビルダー。2019年、本格的に体を鍛え始めてわずか5年というスピードで「JBBF 日本ボディビル選手権」優勝を果たす。その鍛え上げられた体と天然な発言が相まって話題となり、テレビを中心に活躍中。最近はプロテインのプロデュースをするなど幅広く活動している。