いよいよ本気を見せる。キックボクシングの「RISE FIGHT CLUB」(2月16日、新宿フェイス)の記者発表が14日、都内で行われた。注目はRISEに1年ぶりの参戦となる元プロ野球選手の相内誠(27)。対戦相手は元Jリーガーの安彦考真(43)と元野球選手と元サッカー選手という異色の経歴どうしのぶつかり合いが注目を集めそうだ。

 元西武ライオンズの投手・相内誠がキックボクサーとしてデビューしたのが2021年2月。それ自体が仰天のニュースだったが、もうすぐ丸1年というタイミングで組まれたマッチメイクは、VS安彦考真という元Jリーガー!! つまり元野球選手と元サッカー選手がキックボクシングルールで闘うなんて奇想天外な話が実現する。いったいどーなっているのか。かつて「房総のダルビッシュ」と呼ばれた相内を直撃した。全6回の第4回。(聞き手=Show大谷泰顕)

【動画】わずか25秒!相内誠が衝撃のクロスカウンターで失神KO勝ち「BreakingDown」
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――相内選手は子どもの頃にはケンカとかした事はあるんですか?
「まあ、ちょっとそう言うところはあったかもしれないですね(とニヤリ)」

――いいですね(笑)。
「でも、街中でちょっと肩がぶつかったとか、そんなレベルで怒ったりってことはないですよ。本当にイライラしていた時に、筋違いな事をされた時とか、そういう時にはちょっと頭に血が登っちゃうタイプだったので。常日頃からイライラしている短気な子ではなかったですよ」

――ちなみに、当時のケンカで今だから話せるものってありますか?
「言える話かぁ…」

――言える話です(笑)。
「僕が高校生の時、菅原道場っていうジムでお世話になっていた頃に、ミット打ったりとか楽しいなって思いながら通わせてもらっていた時に、その話が外部に漏れて、関東大会に優勝した柔道部の選手が、『あいつキックとかやっていて』と、キックボクシングを下に見ているような話をしている話が回ってきまして…」

――そんな噂が流れてきたと。
「だからその本人に言っといてくれって、第三者を使って『やるんだったら別にいいよ』って伝えてもらって」

――やるならやるよと。
「ええ。別に俺はお前のことを見下していないし、すごいと思っていたけど、バカにしてくるなら相手をしてもいいよって呼び出して、ちょっとお仕置きをしたことはありましたけどね」

――でも、それって甲子園を目指している健全な高校生はやっちゃいけないことなんですよね?
「もちろん」

――というか、外部にバレると出場停止な話ですね(苦笑)。
「そうですね。でもその相手とは、その後に仲良くなって、結婚式に行ったりもしたし、今でも交流がありますよ」


――ちなみにプロ野球時代の得意な球種はなんですか?
「チェンジアップですね」

――あー、要は野球におけるフェイントですね。ってことは2戦目のKO勝ちをした試合でも、見せ球というか、いろいろフェイントをかけながら最後のストレートに持っていったというか。
「まあ、そんな感じですね」

――では、得意技は「チェンジアップストレート」と命名しましょう(笑)。
「チェンジアップストレート(笑)」

――得意技の前に、相内選手の場合、ちゃんと練習をするかどうか。そこかもしれないですけどね。
「そうっすね。今までの練習はいっぱいお酒を飲んで、肝臓を鍛えるってことだったので」

――相内選手は昭和に生まれたような選手の受け答えがあって、楽しいです。
「もし僕が昭和に生まれていたら野球でもスター選手になっていますよ。150キロを投げたら驚かれる時代だったので」

――今は150キロを出してもそこまで驚かれないんですね?
「そうですね。球速だけでいいなら結構、何回も投げられますね。でも140キロでもすごく速く感じられる『質』ってあるんですよ」

――それがチェンジアップってことですね。
「ええ。だからあんまり球速って関係ないですね」

――逆にプロ野球時代、一番難しかったことは何ですか?
「毎日毎日、同じことを何年も繰り返すわけで、それを続けるメンタル面が大変でしたね。どういうメンタルでいればそれが続けられるのか。そこじゃないですか」

――相内選手は1年前にデビューしたわけですけど、最近、KINGカズ選手の次男・三浦孝太選手がRIZINでデビューしました。
「テレビで見ましたよ。思っていたより強かったです。もっと素人っぽい動きをすると思ったんですけどね。(MMAルールの試合のなので)僕のやっているジャンルとは違うから寝業とかわからないですけど、僕のデビュー戦とは比べ物にならないっていうか。打撃でも大振りしていなかったですし、結構スムーズっていうか、パンチも細かく打っていたので、相当、練習を積んで来たんだなあって思いましたね」

――勝ち進んでいけば、どこかで当たる可能性もあると思うんです。
「そうですね。でも、まずは目の前の試合をやっていかないと先が見えてこないですからね」

[文:Show大谷泰顕]

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