前WBO世界バンタム級王者テテが55秒KO勝ち、世界王座復帰へ意欲 ボクシングの元世界2階級制覇王者ゾラニ・テテ(南アフリカ)が、スーパーバンタム級の世界王座奪取に燃えている。2年ぶりの再起戦となった昨年12月の同級ノンタイトル10回戦で5…

前WBO世界バンタム級王者テテが55秒KO勝ち、世界王座復帰へ意欲

 ボクシングの元世界2階級制覇王者ゾラニ・テテ(南アフリカ)が、スーパーバンタム級の世界王座奪取に燃えている。2年ぶりの再起戦となった昨年12月の同級ノンタイトル10回戦で55秒KO勝ち。動画が拡散する中、米専門誌「ザ・リング」は今月11日(日本時間12日)にテテの言葉とともに3階級制覇を目論む様子を伝えている。

 テテが瞬殺KOを演じていた。12月の再起戦。同じ南アフリカ人のイッディ・カユンバと対戦し、圧力をかけた。クリンチから離れた際にワンツーをお見舞い。ダウンを奪い、相手は立ち上がれなかった。

 世界挑戦の経験もない格下ながら実力差を見せつけた。WBO世界バンタム級王者だった2019年11月、暫定王者だったジョンリエル・カシメロ(フィリピン)に3回TKO負けで王座陥落。今回が2年ぶりの再起戦だった。リング誌は試合について掲載し、テテは「この試合は、錆を落として良いラウンドを重ねるのが目的だったが、そうならなかった」と早期決着を嘆いている。

 2017年11月にはWBO世界バンタム級1位シボニソ・ゴニャ(南アフリカ)戦で世界戦最速の11秒KO勝ちを収め、衝撃を与えた。ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)にも参戦したが、準決勝のノニト・ドネア(フィリピン)戦直前に右肩の故障で棄権。同じくWBSSに参戦していた対抗王者の井上尚弥(大橋)にも挑発を繰り返していた。

世界戦線復帰の青写真「そここそ俺の居場所だ」

 今後については「(プロモーターのフランク・)ウォーレンは3月か4月に空位のIBFインターナショナルとコモンウェルスのタイトル戦を約束してくれたよ。この試合は自分を再び世界戦に戻すもの。そここそ俺の居場所だ」と説明。地域タイトルを獲得後、スーパーバンタム級で世界戦線に復帰する青写真を描いているという。

「4団体の世界戦で戦うために、まずは高いランクに上がりたい。世界3階級制覇王者になりたいんだ」

 バンタム級で4団体統一を目指している井上も、近い将来のスーパーバンタム級転向も視野に入れている。(THE ANSWER編集部)