■「戦国サバイバル」へ向けた補強を探ると… J1昇格への戦いは、すでに始まっている。 2022年のJ2リーグは、例年どお…

■「戦国サバイバル」へ向けた補強を探ると…

 J1昇格への戦いは、すでに始まっている。

 2022年のJ2リーグは、例年どおり22チームで争われる。特徴的な変化は、J1参入プレーオフの復活だ。プレーオフのなかった20年、21年は上位2チーム入りが必須だったが、今シーズンは3位から6位までのチームにもJ1昇格のチャンスがある。

 プレーオフにはJ1の16位チームも参加するが、レギュレーションの詳細は明らかになっていない(1月9日現在)。いずれにせよ、プレーオフを勝ち上がるのはどのチームにとってもタフなミッションだ。J1へ自動昇格できる2位以内の確保を、どのチームも目ざしていくことになる。

 J1から4チームが降格してきた今シーズンは、J1昇格争いが熾烈をきわめるだろう。来たるべき「戦国サバイバル」へ向けて、各チームはどのように戦力を整えているのか。J2チームの補強を査定していく。(#1、2のうち1)

■ベガルタの最終ラインにU-23韓国代表CBが加入

 2009年以来13年ぶりにJ2を戦うベガルタ仙台は、昨シーズンの主力を相次いで失った。チームのコアメンバーがいなくなった印象は強いが、即戦力を集めている。

 ヤクブ・スウォビィクFC東京へ移籍したGKには、16年リオ五輪バックアップメンバーの杉本大地(磐田から移籍)を獲得した。また、昨シーズン加入したセルビア人GKストイシッチとの契約を延長している。スウォビィクの流出は痛いものの、その影響をできる限り抑えた。

 アピアタウィア・久(京都へ移籍)が抜けたCBには、U―23韓国代表のキム・テヒョン(蔚山現代から移籍)が加わった。187センチの高さを持つ左利きのCBで、ポテンシャル十分のタレントと言っていい。

 最終ラインには若狭大志も加わった。18年から21年まで在籍した東京ヴェルディでは、CBと右サイドバックで起用されてきた。右CBには昨シーズンのリーグ出場数最多タイの真瀬拓海がいるだけに、若狭はCBを争うことになりそうだ。

■クラブのレジェンドが3年ぶりに復帰

 中盤には梁勇基(鳥栖から移籍)、遠藤康名倉巧が合流した。

 クラブのレジェンドである梁は、19年以来3年ぶりの復帰となる。1月7日に40歳になったベテランに、シーズンを通しての稼働を期待するのは難しいかもしれない。しかし、関口訓充が契約満了となったチームで、精神的支柱としての働きが期待される。ピッチの内外でチームの一体感を高めていくはずだ。

 33歳の遠藤は、15年にわたって鹿島アントラーズでプレーしてきた。常勝を義務づけけられる鹿島で「勝者のメンタリティ」を身に着けたレフティーもまた、チームの精神的な柱となるだろう。もちろん、中盤の2列目からゴールに関わる仕事も求められる。決定的な仕事の担い手としてのクオリティは、まだまだ高い。

 V・ファーレン長崎から期限付き移籍した名倉は、スキルフルなレフティーだ。ドリブル突破からのチャンスメイクとフィニッシュに定評があり、2ケタ得点も期待できる。セカンドトップやトップ下が適正ポジションだが、4-4-2のサイドハーフにも適応する。

 原崎政人監督は20年に長崎でヘッドコーチを務めており、氣田亮真富樫敬真は長崎のチームメイトだった。馴染みの顔触れに囲まれて、新天地へスムーズに適応しそうだ。

■水戸で2年連続10得点以上の中山が前線の軸に

 前線には中山仁斗が加入した。20年、21年と水戸ホーリーホックで2ケタ得点を記録した左利きのストライカーで、仙台でも得点源に成り得る。前線には富樫、赤崎秀平皆川佑介、フェリペ・カルドーゾらタイプの異なる選手が並ぶが、軸は中山だろう。

【補強充実度】 B 主力の流出が目につくものの、実績を備えた即戦力を補強。新戦力が額面どおりに機能すれば、昇格を争うことは可能では。ジュビロ磐田へレンタルバックした上原力也に代わるボランチが、やや手薄な印象か。

【J1昇格可能性】 B 21年のJ1では38試合で31得点。J1昇格には得失点差でプラス20以上は欲しいだけに、得点力アップをどこまで実現できるかがポイントになる。中山に加えてもうひとり、2ケタ得点を記録するFWの出現が望まれる。

いま一番読まれている記事を読む