モナコ・モンテカルロで開催されている「モンテカルロ・ロレックス・マスターズ」(ATP1000/4月16~23日/賞金総額427万3775ユーロ/クレーコート)のシングルス準々決勝で、第10シードのダビド・ゴファン(ベルギー)が世界2位の…

 モナコ・モンテカルロで開催されている「モンテカルロ・ロレックス・マスターズ」(ATP1000/4月16~23日/賞金総額427万3775ユーロ/クレーコート)のシングルス準々決勝で、第10シードのダビド・ゴファン(ベルギー)が世界2位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)を6-2 3-6 7-5で倒して4強入りを果たした。ゴファンは準決勝でノーシードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)を倒した第4シードのラファエル・ナダル(スペイン)と対戦する。

「僕のテニス人生の中で最高の試合だった」とゴファンはよろこびを語った。ゴファンはジョコビッチと過去に5度対戦して5連敗を喫していた。

 この試合でも第3セットの最初のゲームでブレークに成功したジョコビッチが4-2とリードして優位と思われたが、第8ゲームでゴファンがブレークバックに成功。第11ゲームではゴファンが自身のサービスゲームをかろうじてキープして6-5とした。第12ゲームでゴファンは積極的なプレーでジョコビッチにプレッシャーをかけた。

 ジョコビッチはこの第12ゲームでサーブを打つまでの時間が制限を超えたために警告を受けた。「僕が時間をかけすぎていることを主審から言われることはフェアなことだと思うけど、あのような第3セット6-5の長いポイントのあとなんかの状況のときはもう少し理解してほしいよね」とジョコビッチはコメントした。

 第3セットの第11ゲームのゴファンのサービスゲームでは「夕日が眩しくてプレーの妨げになった」とゴファンは言い、続く第12ゲームのジョコビッチのサービスゲームでは、「あんなに眩しいとプレーできないよ。誰かに懐中電灯の光を直接あてられている感じだった」とジョコビッチは言った。

 ジョコビッチは自身のサービスエースやゴファンのミスなどで4度のマッチポイントをしのいだが、5度目のマッチポイントでゴファンのバックハンドがベースライン深くに入り、差し込まれた格好となったジョコビッチがフォアハンドをネットにかけてゴファンの勝利が決まった。

 ゴファンはこれまでジョコビッチに対しトータルで1セットしか獲得できていなかった。一方のジョコビッチは2013年と2015年大会で優勝している。この準々決勝の試合時間は2時間38分。ジョコビッチはこれまで32位のジル・シモン(フランス)との2回戦、19位のパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)との3回戦でもフルセットを戦っており、ここ3試合の試合時間は合計7時間35分を超えた。

「これまでの2試合が長時間におよんでいたので、第1セットは焦らずプレーしたよ。試合が進むにつれていい感じになってきた。長いラリーもいっぱいあったけど、体力的にも大丈夫だった。ゴファンの動きはかなり速かったよ」とジョコビッチは試合を振り返った。

 これより先に行われたシングルス準々決勝では、アルベルト・ラモス ビノラス(スペイン)が2014年の全米王者で第5シードのマリン・チリッチ(クロアチア)を6-2 6-7(5) 6-2で倒してベスト4に進出した。ラモス ビノラスは準決勝で、パブロ・クエバス(ウルグアイ)を6-0 3-6 7-5で倒したルカ・プイユ(フランス)と対戦する。

 プイユは昨年の全米とウィンブルドンで準々決勝に進出。この試合の第1セットでクエバスは自身のセカンドサーブでプイユからポイントを1つも奪うことができず、すべてのブレークポイントをプイユに奪われた。そのあとクエバスは片手バックハンドをうまく利用して第2セットを奪い返したが、第3セットはプイユが接戦の末に奪って勝利した。

 簡単に第1セットを奪ったあとの不調についてプイユは、「クエバスが第1セット終了後にトイレ休憩に行ったときに僕も行っておくべきだった。あれで集中力が欠けた」と語っていた。(C)AP(テニスマガジン)