ドジャースの前田健太投手は22日、(日本時間23日)、敵地でのダイヤモンドバックス戦に先発し、自己ワーストの4被弾を浴びるなど5回9安打6失点の乱調で2敗目(1勝)を喫した。開幕から4試合連続で苦しむ右腕の防御率は8.05まで悪化。地元メデ…

ドジャースの前田健太投手は22日、(日本時間23日)、敵地でのダイヤモンドバックス戦に先発し、自己ワーストの4被弾を浴びるなど5回9安打6失点の乱調で2敗目(1勝)を喫した。開幕から4試合連続で苦しむ右腕の防御率は8.05まで悪化。地元メディアは、前田が先発ローテーションから外される可能性についても言及している。

■ワースト4被弾&6失点で2敗目、地元紙は厳しい評価「信頼できる投手とは見られてない」

 ドジャースの前田健太投手は22日、(日本時間23日)、敵地でのダイヤモンドバックス戦に先発し、自己ワーストの4被弾を浴びるなど5回9安打6失点の乱調で2敗目(1勝)を喫した。開幕から4試合連続で苦しむ右腕の防御率は8.05まで悪化。地元メディアは、前田が先発ローテーションから外される可能性についても言及している。

 前田は1点リードの初回、2死二塁で4番ラムに真ん中高めに入った92マイル(約148キロ)直球を右翼席への逆転2ランとされると、5番トマスにも93マイル(約150キロ)直球を右翼席へ運ばれた。2者連続本塁打でいきなり3失点を喫した。

 さらに、2-3と1点差で迎えた4回には、無死一塁で8番ハーマンに90マイル(約145キロ)直球を右翼へ運ばれて2失点。5回にはトマスに今度はスライダーを捉えられ、この日2本目となるソロ弾を浴びてメジャー自己ワーストとなる6失点目を喫した。前田は6回の打席で代打を送られて降板。ドジャースは一時1点差まで追い上げたものの、突き放されて5-11で敗れた。

 地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」は、「ここのところのマエダの炎上は、ドジャースを後退させてしまっている」と日本人右腕の投球を厳しい論調で伝えた。チームは過去数年で、4月に不調であっても、最終的には地区優勝に輝くなどシーズン中に立て直してきた実績があることに触れつつ、「しかし、マエダに関しての懸念は、4月だからということで片付けられる問題ではない。彼は昨年夏から調子を落としており、ライバル球団やドジャースもそれを目にしている。マエダはもはや中4日で信頼できる投手とは見られていない」としている。

■「次なる配置転換、ロングリリーフとしての役割も、近い将来に起こるかもしれない」

 記事では、前田が昨年メジャーデビューしてから最初の18試合では防御率2.95だったが、その後の21試合(プレーオフを含む)では5.22まで跳ね上がっているというデータも紹介。先発投手としては、あまりにも厳しい数字だ。デイブ・ロバーツ監督は、前田が直球の球速を上げようとしている点が「カギ」になっていると考えており、「ケンタはしっかりした制球力をそなえた選手だ。ただ今年の登板では、直球をコントロールできていない」と“苦言”を呈しているという。

 地元紙「オレンジ・カウンティー・レジスター」も「マエダはここまで最も失望させる存在となってしまっている」として、同じように制球に問題があると指摘。本人が試合後、ボールが真ん中付近に集まってしまったことを悔やんだと言及しつつ、こちらもロバーツ監督の「低めというのは、膝下や膕(ひかがみ)であり、膝上ではない。彼が打たれている直球は太ももの高さであり、メジャーではしっかり捉えられてしまう」という厳しいコメントを紹介している。

 では、今後の起用法に変化はあるのか。「ロサンゼルス・タイムズ」は「マエダの次なるステップを見極めることは難しい。試合後、ロバーツ監督は、マエダの次回登板を飛ばす可能性に言及した」としている。指揮官は試合後に「彼と共に戦っていくことは間違いない。だだ、幾つかの内容を話し合って、何がケンタにベストなのかを見極める」と話したという。

 また、「オレンジ・カウンティー・レジスター」では「ドジャースはマエダに1日休養日を伸ばして、好投することを期待していた。次なる配置転換、ロングリリーフとしての役割も、近い将来に起こるかもしれない」と前田が先発ローテから外される可能性についても触れている。

 昨季、日本人投手の1年目としては最多タイとなる16勝を挙げた前田。今季はシーズン200イニング到達も目標に掲げていたが、開幕4試合で早くも苦境に立たされている。