23日、鈴鹿サーキットを運営するモビリティランドは今年11月に同サーキットにてデモレース開催が決定している「FIAマスターズ・ヒストリックF1選手権」のオーガナイザー側との共同会見を実施。将来的にはシリーズ戦の開催も視野に入れたい意向等が語…

23日、鈴鹿サーキットを運営するモビリティランドは今年11月に同サーキットにてデモレース開催が決定している「FIAマスターズ・ヒストリックF1選手権」のオーガナイザー側との共同会見を実施。将来的にはシリーズ戦の開催も視野に入れたい意向等が語られている。

「FIAマスターズ・ヒストリックF1選手権」は、3リッターエンジンを搭載した1966~85年のF1マシンを対象に、年式等によるクラス分けのもとで勝負が展開されるFIA冠のシリーズ戦。欧州が主舞台で、今季は全63台がエントリー、既に全8戦のシリーズが開幕している(北米にも同様のシリーズがある)。

モータースポーツに関するヒストリックイベントやヒストリックレースは近年、海外および日本で隆盛の機運が高く、鈴鹿でもヒストリックイベントの「RICHARD MILLE SUZUKA Sound of ENGINE」が定例開催され、好評を博している。そして今年11月の第3回開催ではFIAマスターズ・ヒストリックF1選手権のデモンストレーションレースが実施されることが、4月20日に発表済みとなっていた。

この日(23日)、「2017 NGKスパークプラグ 鈴鹿2&4レース」(スーパーフォーミュラ開幕戦)開催中の鈴鹿サーキット内で開かれた会見には、同サーキットの塩津宏幸・総支配人とともに、FIAマスターズ・ヒストリックF1選手権のオーガナイザーであるMasters Historic Racing Ltd. のロン・メイドン(Ron Maydon)代表が出席した。

鈴鹿デモレースには10台の参加が予定されており、11月18日に1台ずつのタイムアタックを実施、19日にはローリングスタート方式でレースを行なう予定となっているが、参戦マシンについてメイドン氏は「鈴鹿という素晴らしいコースをハードに走れるマシンをセレクトします。ウイリアムズやマクラーレンが含まれるようにしたいとも考えています。詳細の発表は7月頃になるでしょう」との旨を語った。

また、塩津総支配人は記者団からの質問に答えるかたちで、「まずはデモレースを最初のステップとし、その結果を踏まえて次に進みたいと考えています」と、将来的なシリーズ戦化も視野に入れていく意向を語っている。

鈴鹿で“今のF1”(FIA F1世界選手権)が1987年に初開催されてからちょうど30年。“最初の現役時”には鈴鹿を走っていない世代(1966~85年)のマシンが、世界的な評価の高い鈴鹿のコースと今秋、時を超えた邂逅を果たし、新たな戦いを展開し始めることになる。メイドン氏によれば、「最近はマシンのオーナーが若いドライバーを起用する例も増えている」とのこと。新形態ともいえるモータースポーツの発展という意味でも、今後、大きな注目を集めそうだ。

「RICHARD MILLE SUZUKA Sound of ENGINE 2017」は11月18~19日の開催(17日はテストデー)。前売チケットは9月17日から販売開始予定となっている。

2016年の「鈴鹿 サウンド オブ エンジン」の模様。《写真提供 MOBILITY LAND》

2016年の「鈴鹿 サウンド オブ エンジン」の模様。《写真提供 MOBILITY LAND》

2016年の「鈴鹿 サウンド オブ エンジン」の模様。《写真提供 MOBILITY LAND》

2016年の「鈴鹿 サウンド オブ エンジン」の模様。《写真提供 MOBILITY LAND》

マズターズ・ヒストリックF1の今季スペイン戦の模様。《写真提供 MOBILITY LAND》

マズターズ・ヒストリックF1の今季スペイン戦の模様。《写真提供 MOBILITY LAND》

メイドン氏(中央)と塩津氏(右)。《撮影 遠藤俊幸》

メイドン氏(中央)と塩津氏(右)。《撮影 遠藤俊幸》

メイドン氏(左)と塩津氏(右)。《撮影 遠藤俊幸》

メイドン氏(左)と塩津氏(右)。《撮影 遠藤俊幸》