法大戦で勝ち点を獲得し、快調なスタートを切った立大。1回戦の先発を任されたのは、先週と同様に田中誠(コ2=大阪桐蔭)だ。法大3回戦で完封勝利を挙げ、立大の新エースとして頭角を現した左腕が、強力慶大打線と対峙した。試合は序盤、初回に先制点を挙げた立大ペースで進んだ。3回に追加点を奪ったものの、5回に田中誠がつかまり同点に追いつかれる。その後、両軍得点を奪うことはできず、2-2の引き分けで終わった。

立大は初回から慶大の先発関根(1年=都城東)を攻め立てる。先頭の寺山(社3=神戸国際大附)が中前安打を放ち、流れを呼び込むとそこから犠打と安打で1死1,3塁と好機を広げる。バッターボックスに立つのは、この日まで打率5割と絶好調な4番笠松(コ4=大阪桐蔭)。「4番としての仕事」にこだわる主砲が、2ストライク2ボールと追い込まれてからスライダーに食らいつく。この打球が右前にポトリと落ち、立大が電光石火の速攻で先制に成功した。すると3回には、開幕からヒットがなかった主将の熊谷(コ4=)に待望の初安打が生まれる。外角高め134㌔の直球を逆方向に打ち返し、打球は右中間を切り裂いた。打球が転々とする間に俊足を飛ばし、一気に3塁へ。「ほっとしています。チームのみんなが打たせてくれたヒット」。と喜びを口にした。その後併殺打の間に熊谷が生還し、追加点を奪った。

田中誠は打線の援護に応え、強力打線を封じ込めていく。「自分のリズムで投げられたことが良かった」。と語るように、低めに制球された130㌔台後半の直球とチェンジアップのコンビネーションで次々と打者を手玉に取った。しかし無安打の投球を見せていた5回、ついに慶大打線に捉えられる。先頭の郡司(2年=仙台育英)にチーム初安打を許すと、適時二塁打を浴び、1点を返される。さらに2死1、2塁から1番天野(4年=智辯和歌山)にわずかに甘く入った直球をはじき返され、同点に追いつかれてしまう。

反撃に出たい立大であったが、6回からマウンドに上がった慶大の3番手高橋亮(2年=慶應湘南藤)を捉えられず。8回までパーフェクトで抑えられ、反撃の糸口をつかむことができない。一方の田中誠は8回に連打で1死1、2塁と今日最大のピンチを迎える。ここで対するは2戦連発中の4番岩見(4年=比叡山)。「打たれたらしょうがない。思い切っていこう」。真っすぐで内角を強気に攻め、三塁ゴロに打ち取った。後続も打ち取り、正念場を凌いだ。8回で投じたのは133球。走者を背負いながらも粘り、2失点でまとめた。

最終回も立大は0点で抑えられ、この時点で勝利の可能性が消えた。田中誠の後を受けたのは、法大1回戦で好投を見せたサブマリンの中川(コ1=桐光学園)。前回登板に引き続き、チームの勝敗を左右する状況での登板となった。ここで立大はサヨナラのピンチを迎える。1死満塁と絶体絶命の場面。迎える打者は5回に同点適時打を放っている天野。「気持ちで負けたら打たれる。気合で押し切りました」。ここで大型新人が本領を発揮した。全て直球で勝負を挑む。下手からの浮き上がる直球で天野を空振り三振で打ち取ると、続くバッターも132㌔の直球で押し切って空振り三振。連続三振で、敗戦の危機を脱した。

何とか引き分けに持ち込み、次戦へとつなげた立大。田中誠がエースとして試合を作り、ルーキーの中川が最後を締める。打線に元気はなかったが、投手陣は粘りの投球を見せた。下級生投手たちの頑張りに応え、明日こそは打線も奮起してくれるはずだ。チームの一体感をテーマとして掲げる立大にとって、今日見せた粘り強い戦いは必ず今後への糧となる。

コメント

今季初安打を放った熊谷#10

「今日の試合は、負けなかったのがチームとしては良かったと思います。初ヒットが出てほっとしています。チームの皆が打たせてくれたヒットだったので、本当に嬉しかったです。法政戦も引き分けだったので、流れは来ていると思うのですが、本当に目の前の1戦1戦を全員で戦っていきたいと思います。」

8回2失点と好投を見せた田中誠#11

「今日は、先制してもらったのですが、追いつかれて防げたかなという失点もあったと思います。明後日に続くような投球はできたと思いますし、先週からテンポというかリズムは持てて投げられていると思うので、今日みたいにずっといいピッチングができるわけではないので、打たれてからどうピンチを逃れるかということを意識していきたいと思います。第3戦はとりあえず明日手塚が頑張ってくれると思うので、自分が次勝てば良い方向に向くのは確かなので、しっかりと投げられるように頑張ります。8回の場面は実際打たれてしまったら仕方ないのですし、ストライクを取りに行って打たれたらもダメですが、思いっきり投げているので抑えられたと思います。」

先制適時打など2打点の笠松#3

「先制した場面では初回ですし、何としても先制点を取りたいという気持ちと、立ち上がりで相手ピッチャーが少し乱れていたのでしっかりチャンスで打つことが4番の仕事だと思って、そういう気持ちで打席に入りました。」

9回サヨナラのピンチを抑えた中川#15

「結果的には抑えられてよかったのですが、自分でピンチを招いてしまったので。満塁のピンチの時は、昔からピンチになるとスイッチが入るタイプなので、気持ちで負けたら打たれると思いました。気合で押し切りました。ほぼ直球でした。最後三振取った時は素直に嬉しかったです。」