1月2日に始まった第98回箱根駅伝。各校エースが集った「花の2区(23.4キロ)」では、明暗が分かれた。駒大の田澤廉(3年)が歴代4位の1時間6分13秒という好記録で区間賞を獲得。東京五輪3000メートル障害7位入賞の順大…
1月2日に始まった第98回箱根駅伝。各校エースが集った「花の2区(23.4キロ)」では、明暗が分かれた。駒大の田澤廉(3年)が歴代4位の1時間6分13秒という好記録で区間賞を獲得。東京五輪3000メートル障害7位入賞の順大・三浦龍司(2年)は1時間7分44秒で区間11位と不発に終わった。
2区の主な順位
1.田沢廉(駒大3年)
1時間6分13秒
(2位→1位)1人抜き
2.ライモイ・ヴィンセント(国士舘大4年)
1時間6分41秒
(11位→3位)8人抜き
2.ムルワ(創価大3年)
1時間6分41秒
(16位→6位)10人抜き
4.オニエゴ(山梨学院大4年)
1時間6分49秒
(15位→7位)8人抜き
5.イエゴン・ヴィンセント(東京国際大3年)
1時間7分2秒
(8位→4位)4人抜き
5.松山和希(東洋大2年)
1時間7分2秒
(13位→8位)5人抜き
7.近藤幸太郎(青学大3年)
1時間7分9秒
(5位→2位)3人抜き
9.鎌田航生(法大4年)
1時間7分11秒
(10位→9位)1人抜き
11.三浦龍司(順大2年)
1時間7分44秒
(19位→18位)1人抜き
14.中谷雄飛(早大4年)
1時間8分45秒
(17位→14位)3人抜き
21年12月に1万メートルで日本人学生最高記録を叩き出した田澤は2位でたすきを受け、区間賞の走りで首位へ押し上げる会心のレースだった。例年、2区といえば外国出身の留学生が力を見せつける区間。区間記録を持つ東京国際大ヴィンセントらをおさえ、日本人離れした田澤の走りに、日本人留学生?にたとえた「レンタザワ」がTwitterでトレンド入りした。
一方、五輪の活躍で注目を集めた順大三浦は力を発揮できなかった。補欠登録から、エース区間に満を持して当日変更エントリー。1区の出遅れで19位でたすきを受け、ごぼう抜きの走りが期待されたが、いつもの伸びがなかった。順位を1つ上げたものの、区間賞の田澤から1分31秒も遅れた。
根本的に距離が合わないのかもしれない。1区(21.4キロ)を任された昨年も区間10位と2ケタ順位だった。昨年11月の全日本大学駅伝では、2区(11.1キロ)で区間賞を獲得している。3000メートル障害を主戦場にする19歳は、20キロを超える距離で結果を残せていない。
順大長門監督もレース前「三浦はまだ箱根駅伝の距離に自信を持つことができていない。それをガラッと変える駅伝になってくれれば」と距離適性への不安も口にしていたが、結果は裏目に出た。
初の2区を走り終えた三浦は「自分の中で足りないものがすごく見えた。収穫のあったレース」と前向きにとらえた。日本中距離界の逸材だけに、距離が長い駅伝と今後どう向き合っていくか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]