​ ​ ​ 元日恒例のニューイヤー駅伝(全日本実業団対抗)で優勝チームからの粋なメッセージに、駅伝ファンが歓喜している。 1月1日に行われた駅伝の社会人ナンバーワン決定戦は、創部51年目のHonda(ホンダ)が初優勝。一時23位から逆…


 元日恒例のニューイヤー駅伝(全日本実業団対抗)で優勝チームからの粋なメッセージに、駅伝ファンが歓喜している。

 1月1日に行われた駅伝の社会人ナンバーワン決定戦は、創部51年目のHonda(ホンダ)が初優勝。一時23位から逆転Vに貢献した主力走者2人が優勝インタビューで母校監督の名をさけぶシーンがあった。

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 4区で9人抜きの快走を見せた東京五輪1万メートル代表の伊藤達彦(23)が「大志田監督、優勝しました!」。突然、挙げたのは東京国際大でお世話になった監督名だった。続いて、6区区間賞でチームを首位に浮上させた中山顕(24)も「藤原監督、優勝しました!」と中央大の恩師に向けてメッセージをおくった。

 大志田監督、藤原監督はかつてホンダに所属していた。大学時代は優勝と縁がなかった2選手が実業団で成長し、正月から恩師へ最高のお年玉をプレゼントした。伊藤、中山の走りは、翌2日に箱根駅伝を控えた母校の後輩にも大きな勇気を届けるエールとなった。

 箱根OBランナーが多い。伊藤は東京国際大4年時に2区を走って2位だった。当時、同じ2区を走って区間新をマークした相沢晃はこの日、所属する旭化成の3区を走って区間新記録と貫録の走り。東京五輪にも2人そろって出場するなど、箱根のライバルは社会人でもしのぎを削っている。

 ホンダ6区区間賞の中山は、箱根の「落ちこぼれ」だった。高校まで実績がなく、中央大時代はタイムが遅すぎて当初、入部を認めてもらえなかった。必死の努力が実り、4年時には箱根1区を任されて区間2位を走るまでになった。

 ホンダの最終7区で区間賞をマークし、ゴールテープを切った土方(ひじかた)英和(24)は国学院大の元主将。浦野雄平(富士通)とWエースとして同大を箱根過去最高の19年3位にけん引している。

 注目度が箱根と比べて低く、箱根の前座と揶揄(やゆ)されることもある「ニューイヤー駅伝」だが、往年の箱根ランナーが躍動する姿は、駅伝ファンにはたまらない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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