北京五輪につながる代表選考で提案「どちらが良い状態か見極めるため」 フィギュアスケートのロシア選手権の女子は15歳カミラ・ワリエワが優勝。2位アレクサンドラ・トルソワ、3位アンナ・シェルバコワとともに欧州選手権行きとなり、いずれも北京五輪代…

北京五輪につながる代表選考で提案「どちらが良い状態か見極めるため」

 フィギュアスケートのロシア選手権の女子は15歳カミラ・ワリエワが優勝。2位アレクサンドラ・トルソワ、3位アンナ・シェルバコワとともに欧州選手権行きとなり、いずれも北京五輪代表に向けても前進した。しかし、トリノ五輪金メダリストのエフゲニー・プルシェンコ氏は3枠目を巡って17歳シェルバコワと25歳エリザベータ・トゥクタミシェワで「テストスケート(選考会)」を実施すべきと提案している。

 ロシアメディア「vesti.ru」は「プルシェンコ氏がシェルバコワとトゥクタミシェワのテストスケートを提案した」と題した記事を掲載。「エフゲニー・プルシェンコ氏がアンナ・シェルバコワとエリザベータ・トゥクタミシェワの競争に関して自分の考えを述べた。2度の五輪王者は2人の間でテストスケートを行うことが必要だと考えている」と記した。

 ロシア選手権でシェルバコワは3位、トゥクタミシェワは7位。北京五輪切符を占う上で重要な欧州選手権代表にはワリエワ、トルソワとともにシェルバコワが選ばれ、トゥクタミシェワは補欠となった。しかし、プルシェンコ氏はトゥクタミシェワのプログラムの方がより難度が高かったと見ているようだ。

 同メディアは「スポルトエクスプレス」に語ったプルシェンコ氏のコメントを紹介。「私はどちらがベストコンディションにあるかを見極めるためにアーニャ(トルソワ)とリーザ(トゥクタミシェワ)のテストスケートをしたい。これは誰がロシア代表の3番目の枠に入るべきかを明らかにするのを助けるかもしれない」とはなしたという。

 これを受け、同じく「スポルトエクスプレス」に掲載されたロシアフィギュアスケート連盟のアレクサンドル・ゴルシコフ会長の反応も紹介。「私はこの発言について見ていませんが、プルシェンコ氏がいつテストスケートをしようとしているかが、私には分からない。欧州選手権(1月10日開幕)が始まるまで10日ちょっとしかありません」と話したという。

難易度の高い構成のトゥクタミシェワ、状態が上がらなかったシェルバコワ

 また、ロシアメディア「gazeta.ru」もプルシェンコ氏の発言に注目。自身のYouTubeチャンネルで語ったコメントを伝えている。

「(先日のロシア選手権のフリーで)トゥクタミシェワは2度、トリプルアクセルを跳びました、彼女のプログラムは非常に難しいものだった。シェルバコワはウルトラCジャンプ(4回転ジャンプとトリプルアクセル)なしで滑りました。彼女は4回転ジャンプを跳ぼうと試みましたが、うまくいきませんでした。3回転ルッツ―3回転ループの連続ジャンプでもミスがありました。私たちみんなすべてを見ていて、みんなすべて分かっています」

 このようにプログラムの難易度を重視したプルシェンコ氏。「私はシェルバコワの練習を見ましたが、彼女はまったくコンディションが良くありませんでした。練習で一度も4回転ジャンプを跳びませんでした」と状態が上がらないことも提案の根拠にあるようだ。過去にはソチ五輪で自身もテストスケートで代表切符をものにしたといわれているプルシェンコ氏とあって、その意義を感じているのかもしれない。(THE ANSWER編集部)