球史を塗り替えた。楽天の松井稼頭央外野手が22日のソフトバンク戦(ヤフオクD)でNPB通算200号本塁打。スイッチヒッターとして史上初となる2000本安打&200本塁打を達成し、試合後は「200号って忘れていた。花束が見えて、あっ200本や…

球史を塗り替えた。楽天の松井稼頭央外野手が22日のソフトバンク戦(ヤフオクD)でNPB通算200号本塁打。スイッチヒッターとして史上初となる2000本安打&200本塁打を達成し、試合後は「200号って忘れていた。花束が見えて、あっ200本やって」と達成の瞬間を振り返った。

■自身のビックリの今季1号「あんなに飛んでいるとは」

 球史を塗り替えた。楽天の松井稼頭央外野手が22日のソフトバンク戦(ヤフオクD)でNPB通算200号本塁打。スイッチヒッターとして史上初となる2000本安打&200本塁打を達成し、試合後は「200号って忘れていた。花束が見えて、あっ200本やって」と達成の瞬間を振り返った。

 6回に、その時はやってきた。1死から打席に入ると、ソフトバンク2番手・加治屋の真っすぐを捉えた。1ボール2ストライクからの4球目。左打席からはじき返した打球は逆方向、左翼席へと消える今季1号のソロ本塁打となり「あんなに飛んでいるとは思わなかった。正直びっくりしました」。自身も驚くアーチだった。

 この日は「8番・左翼」での出場。4月1日のオリックス戦(京セラD)以来、今季2度目の先発出場だった。記念すべき日に、自身は3打数2安打1打点、チームも15安打11得点で圧勝し「久々に使ってもらって、結果が出た。それが良かった」と喜んだ。

■両打ちで史上初の史上初2000安打&200本塁打に「スイッチヒッターの特権」

 プロ生活24年目となる大ベテラン。決してレギュラーとはいえず、今季はまだ5試合目の出場だった。いつ出番が訪れるか分からない立場だが、メジャー経験もある41歳は「準備はしっかりしようとしている。試合に出たときの結果なので。しっかりと準備だけはしっかりとしておきたいと思っています」という。

 175センチ、85キロと決して恵まれた体格ではない。西武時代の2003、04年に30本塁打以上を放っているものの、松井自身は「一番、僕には縁がないと思っていた。自分の中で200本はすごく大きい。プロに入って、そんなに打てると思ってなかった」と感慨深げに語った。

 史上初となるスイッチヒッターでの2000安打&200本塁打到達に「スイッチヒッターの特権ですね」と笑った松井。「1つの区切りとして、また次チャンスが来たら、チームに貢献出来るようにやっていきたい」。首位を快走する楽天。偉大なスイッチヒッターも、縁の下からチームを支えている。

福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani