早くも「目が離せない」大会になろうとしている。100回目のメモリアルイヤーが開幕した全国高校サッカー選手権大会。話題沸騰…
早くも「目が離せない」大会になろうとしている。100回目のメモリアルイヤーが開幕した全国高校サッカー選手権大会。話題沸騰の1回戦を終え、いよいよシード校が登場する2回戦が大晦日、キックオフを迎える。どの試合も見どころ満載だが、今回は厳選した4試合の注目ポイントをおさらいしよう。
<近大和歌山 vs. 静岡学園>
1回戦では大会屈指の強豪・流経大柏(千葉)を撃破。劣勢となっても粘り強い守備で流れを渡さなかった近大和歌山(和歌山)は、初戦でいきなりジャイアントキリングを演じてみせた。今大会は12年ぶりの出場だが、磨きをかけた得点力も特筆すべきで、流経大柏戦でも1チャンスを確実に決めて勝利へとつないだ。
一方の静岡学園(静岡)は初戦、前評判通りの攻撃力を発揮した。古川陽介(ジュビロ磐田内定)、伊東進之輔(ギラヴァンツ北九州内定)らJ内定選手に加え、“静学のメッシ”こと髙橋隆大らイレブンは強烈そのもの。徳島商(徳島)戦では挨拶代わりの5得点で快勝スタートを飾った。
「静岡学園がボールを握り、近大和歌山が構えて守る」--、両校の対戦はそんな構図が予想される。近大和歌山は初戦と同じく守備から流れを作りチャンスをものにできるか。静岡学園も初戦同様に自分たちの攻撃を堅守相手に繰り出すことができるのか。どちらが勝っても今大会を賑わすこと間違いなしの“ホコタテ対決”に注目だ。
<東福岡 vs. 大津>
2回戦にしてはあまりにも「もったいない!」と感じた高校サッカーファンも多いことだろう。
両校とも九州を代表する強豪校で、高円宮杯U-18プレミアリーグWESTに所属。高校生年代最高峰の舞台でJユースチームらとハイレベルな戦いを繰り広げてきた。チームスタイルはともに「堅守」。東福岡(福岡)は4バックと3バック、あるいは5バックをソリッドに移行しながら、相手の攻撃の芽を潰す。一方の大津(熊本)も守護神・佐藤瑠星を中心とした守備陣は鉄壁を誇り、対人守備に長けたメンバーを揃えている。
攻撃でも共通点は多い。ロングスローを駆使するなど「対Jユース」用とも言うべきセットプレーはバリエーションも豊富。加えて速攻も得意でどちらが中盤の攻防で主導権を握れるかがカギになりそうだ。
今年のプレミアリーグは1勝1分で大津に分があるが、実力は拮抗している。東福岡にとっては6大会ぶり、大津にとっては初となる選手権制覇へ。いきなり訪れた大関門を突破するのはどちらか?
<米子北 vs. 矢板中央>
あと一歩で全国制覇を逃した米子北(鳥取)の前に、“赤い壁”が立ちはだかろうとしている。
米子北は今夏、持ち前のハードワークと堅守速攻でインターハイを席巻した。神村学園(鹿児島)、星稜(石川)ら強豪を立て続けに撃破。決勝では青森山田(青森)に敗れたが、先制点を奪うなど互角の戦いを繰り広げた。チームの心臓・佐野航大(ファジアーノ岡山内定)は「巧くて戦えて点が取れる」司令塔で、攻撃にも特別なアクセントを加え、得点力を増幅させる。
迎え撃つは2大会連続ベスト4の矢板中央(栃木)。過去4度、選手権準決勝に進出した要因は鉄壁の守備だ。チームとして常に体を張り続け、ゴールに鍵をかける伝統で結果を残してきた。一方で、これまで攻撃力にはやや欠ける点があったが、現チームの9番・藤野和哉はジェフ千葉U-15で培ったテクニックで得点を量産する。
迎える初戦はキックオフからエンジン全開、球際の攻防は「殴り合い」のような熾烈さを極めること間違いなしだ。
<帝京長岡 vs. 神村学園>
「最も予想困難」と言うべき一戦だ。2大会連続ベスト4、近年躍進を続ける“北信越の雄”と大注目を集める“2年生コンビ”が初戦で相まみえる。
帝京長岡(新潟)は「人もボールも動くサッカー」をコンセプトに全国の強豪たちと渡り合ってきた。加えて現チームは3バックと4バックの可変システムを用いるなど戦術幅も広く、選手全員が流動的に動くため捉えどころがない。チームの要である松村晟怜(湘南ベルマーレ内定)は負傷による不安を残すが、代わって台頭した戦力を中心にプリンスリーグ北信越を制しチーム状態は上向きに。スーパー2年生の廣井蘭人ら、自慢の攻撃陣にも注目したい。
対する神村学園(鹿児島)も注目の2年生を擁している。福田師王と大迫塁だ。中等部から一緒にプレーしてきた2人は、廣井と同じくU-17日本代表にも名を連ねている。得点力抜群の福田を完璧なアシストでサポートする大迫によるコンビプレーは完成の域に達しており、同校を「優勝候補」と称する声も挙がっている。
両校ともに実力は大会屈指。一発勝負のトーナメントでどんな結末が待っているのか目が離せない。