■2021年シーズン 明治安田生命J1 コロナ禍による特別なレギュレーションが用いられた2020年シーズン同様に、交代枠…

■2021年シーズン 明治安田生命J1

 コロナ禍による特別なレギュレーションが用いられた2020年シーズン同様に、交代枠が「5」に拡大するなどした2021年シーズン。圧倒的強さを見せた川崎フロンターレが優勝したが、2020年シーズンとはかなり違った順位結果となった。そこで、それぞれのチームで選手の出場時間数をランキング化。ピッチにより長く立った選手を探ってみる。

 21年シーズンが始まる前のサガン鳥栖の前評判は決していいものではなかった。シーズン途中までも含めれば20人近い選手がチームを去り、加入選手の数も20人。チアゴ・アウベスなど外国籍選手の入れ替えに加え、森下龍矢原輝綺原川力ら中核選手が次々と移籍してしまったからだ。ところが、シーズンが進むとヤングサガンは驚きの結果とサッカーを見せることになった。まずは開幕から6戦無敗で上位争いに食い込むと、11試合目で名古屋グランパスを撃破。酒井宣福のビューティフルダイレクトボレーを叩き込むなど、開幕から10試合無敗を続けていた名古屋に土をつけたのだ。

 そんな鳥栖で最もピッチに立ったのはGK朴一圭だ。足元にも優れた守護神は全試合フル出場を果たし、攻守で鳥栖のサッカーを支えた。2位はDFエドゥアルド。左利きのセンターバックはビルドアップに堅守にと最終ラインからチームを支えた。28歳のブラジル人ディフェンダーが、フィールドプレイヤーで最も出場した選手となった。

■J2からの移籍組がそろって上位に!

 3位は樋口雄太。背番号10を背負った25歳は、司令塔として流動的なスタイルを見せるチームをその正確な両足でけん引した。3190分(37試合)の出場時間があったからこそ、鳥栖は躍進することができた。4位は仙頭啓矢で、J2京都から移籍1年目にして主力に定着。全試合に出場し、3090分の出場時間となった。

 5位は飯野七聖で、J2群馬から移籍してきた1年目で2666分に出場。6位は小屋松知哉で2406分(37試合)、7位はファン・ソッコで2135分、8位はシーズン途中に札幌から加入した元ベガルタ戦士の中野嘉大で1918分、9位はシーズン途中で清水に移籍した松岡大起で1830分(21試合)、10位は21年8月に18歳になった中野伸哉で1790分(34試合)だった。

 11位は大畑歩夢で1768分(30試合)、12位は山下敬大で1707分(35試合)、13位は島川俊郎で1529分(35試合)、14位は酒井宣福で1516分(29試合)、15位はシーズン途中で海外移籍となった林大地で1353分(20試合)、16位は白崎凌平で970分(12試合)である。以上16人がシーズンを通しての出場時間が1000分か、それに近い選手だ。ちなみに、仙台のレジェンド梁勇基は39分だった。

 チーム得点王となったのは山下で9得点、2位は酒井で8得点、3位は樋口と小屋松の6ゴール、5位は林の4ゴールだ。2ケタ得点者はいなかったものの、多くの選手が得点に絡んで躍進を作り出した。

■続々と離れる主力選手

 躍進した地方チームの宿命ともいえるが、22年シーズンを前にサガン鳥栖は苦しい状況になる。主力選手が次々と移籍しているのだ。

 この原稿執筆時点で、樋口雄太が鹿島に、仙頭啓矢と酒井宣福が名古屋に、大畑歩夢が浦和に、山下敬大がFC東京に、小屋松知哉が柏にそれぞれ移籍が決まっている。そもそも、21年シーズンの途中で林、松岡が抜けており、出場時間で上位16人のうち8人がチームを離れているのだ。監督の交代もすでに発表されており、新たなチーム作りをしなければならない。

 得点ベースで見ても、得点ランキング上位5人全員が抜けることになる。山形のコーチからJ1の指揮官へと挑戦する川井健太監督が手腕を発揮できるかがカギとなるだろう。
 

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