全日本選手権で挑戦した4回転アクセル「日本が期待とともに息をのんでいた」 フィギュアスケートに全日本選手権で前人未踏の4回転アクセルに挑戦し、優勝した羽生結弦(ANA)。そのチャレンジはフィギュア大国ロシアでも報じられ、2月の北京五輪でも挑…

全日本選手権で挑戦した4回転アクセル「日本が期待とともに息をのんでいた」

 フィギュアスケートに全日本選手権で前人未踏の4回転アクセルに挑戦し、優勝した羽生結弦(ANA)。そのチャレンジはフィギュア大国ロシアでも報じられ、2月の北京五輪でも挑戦するかどうかに関心を寄せている。

 ロシアメディア「sportmk.ru」は「ユヅル・ハニュウがクワッドアクセルを着氷させた:世界は決して以前のままではない」と見出しを打ち、全日本選手権で優勝した羽生を特集。「クワッドアクセルをミスとともに跳んだにも関わらず、彼は6度目の全日本選手権の優勝を飾った」と紹介している。

「日本でフィギュアスケートの国内選手権が終了し、最後に行われたのは男子シングルの演技だった。ユヅル・ハニュウが6度目のチャンピオンになったが、彼の主要な達成は、彼が(事前に)実施することを表明し、その後フリープログラムでクワッドアクセルを跳んだ。ミスがあったとしても」

 記事では、足首の怪我のために8か月間、実戦から遠ざかっていたことに言及。彼はシーズン中のGPシリーズを欠場し、彼がどのようなコンディションで全日本選手権に現れるか誰も知らなかった」とも付け加え、4回転アクセル挑戦までの過程をクローズアップしている。

「日本が期待とともに息をのんでいた。27歳で2度の五輪チャンピオンの彼が自身3度目となるオリンピックに出場したくなるのだろうか? しかし、競技が始まる直前にハニュウは確認して言った、北京へのプランが有効であることを」

「そして今、主要なテーマが残っている」、北京五輪でもリスクを冒して跳ぶか

「騒がしくなったのはユヅがクワッドアクセル――誰も試合で決して跳んだことのないジャンプ――をフリーにエントリーした(予定構成表にクアッドアクセルが入っている)のが明らかになった時だった。競技前の練習で彼はクアッドアクセルを跳んだ」

 公式練習で4回転アクセルに挑戦し、完璧な形ではないものの、着氷させたことも紹介した。

「練習で成功しなかったが、フリーでも彼はリスクを冒した。そしてうまくいった! いささか欠点のあったのは本当だ。わずかに回転しきれず、両足で着氷してしまった。結局、ジャッジたちは彼の滑りをクリーンなものと認めなかったが、それは彼がフリーで優勝するのを邪魔しなかった」

「合計でハニュウは322.36点を獲得し(ロシア選手権の男子シングルの覇者、マルク・コンドラチュクは合計で284.37点)、6度目の全日本選手権制覇を果たし、自身3度目の五輪へ備える」

 こう記した上で、大会3連覇がかかる北京五輪でどんな戦略を取るのかにも興味を示している。

「そして今、主要なテーマが残っている。ハニュウは北京のリンクでリスクを冒してクワッドアクセルを跳ぶのか、それともより慣れているエレメンツのセットとともに、とにかく五輪を勝とうと試みるのか」

 さいたまの地で、フィギュア界前人未踏の4回転アクセルを試みた羽生。五輪連覇王者の影響力と価値を示すように、フィギュア大国ロシアメディアからも強い関心が寄せられている。(THE ANSWER編集部)