28日に中山競馬場で第38回・ホープフルS(GI、芝2000m)が行われる。前走…
28日に中山競馬場で第38回・ホープフルS(GI、芝2000m)が行われる。前走サウジアラビアRCを快勝したコマンドライン、新馬→百日草特別を連勝し勢いに乗るオニャンコポン、出世レースと評されているエリカ賞を制したサトノヘリオス、素質馬キラーアビリティなどが出走予定だ。
ここではホープフルSの好走条件と想定メンバーから展開を読み解き、馬券のヒントとなる「危険な人気馬」としてコマンドラインを取り上げたい。
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■過大評価は禁物のサウジアラビアRC
まずはコマンドラインの前走サウジアラビアRCについて分析する。
好スタートから2番手に控え、逃げるロードリライアブルをみる形で競馬を進めた。残り4Fの標識で逃げるロードリライアブルをかわすと一気に加速。持続性のある末脚を繰り出しステルナティーア、スタニングローズの追撃を封じた。
近親にアルジャンナ(東スポ杯2歳S、毎日杯2着)がいる血統背景を含め、これまでの戦歴からも「2歳マイル路線でトップクラスのスピードを保持し、番手を問わず長く良い脚を使える良血馬」と評価できるだろう。また、デビューから3戦続けてルメール騎手が騎乗する事に加え、ルメール騎手自身もホープフルSにおいて3年連続馬券内と好調なだけに、今回も好走の期待が高まるのも当然だろう。
しかし、結果的に前走で下したステルナティーアが阪神ジュベナイルFで凡走してしまったうえ、少数頭競馬+極端な後傾ラップが招いた前走の走破時計(1分36秒4)が歴代のサウジアラビアRC(稍重・良)で最も遅いタイムでの決着だったため、上位入線馬のコマンドラインに一抹の不安が残る。
■2着馬が示した前走レベル
次に、グランアレグリアやサリオス、ダノンプレミアムなど輩出し、「出世レース」と評されているサウジアラビアRCに今年出走した全7頭の近走成績を比較し分析してみる。
このように、近走で好走したのはこうやまき賞(1勝クラス)で2着まで追い込んだウナギノボリのみとなっており、その他は軒並み敗戦している。2着馬ステルナティーア、3着馬スタニングローズ、6着馬ガトーフレーズは次走でマイル戦を選択しており、いずれも前半の早いラップに対応できずに敗れていることからもサウジアラビアRCのレースレベルが低かったといえよう。
つまり、2歳戦では「スピード」と「スタミナ」「競馬センス」の差が開いてしまう傾向にあるため、レース内容と質を見極めなければならないのだ。前述で述べた通り、少数頭競馬+極端な後傾ラップが招いた前走の走破時計が歴代のサウジアラビアRC(稍重~良)で最遅だったことを踏まえても、スローによる瞬発力勝負で好走しただけで、今回想定される展開を考えると追走することで精一杯という結果も想定される。
■フラットなペースになりがちな2歳中距離GI
次にホープフルSの好走パターンについて分析する。
1200m【0-0-0-1】勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率0.0% 1400m【0-0-0-2】勝率0.0%、連対率0.0%、複勝率0.0% 1600m【0-2-0-5】勝率0.0%、連対率28.6%、複勝率28.6% 1800m【3-3-4-28】勝率7.9%、連対率15.8%、複勝率26.3% 2000m【4-2-3-44】勝率7.5%、連対率11.3%、複勝率17.0%
このように、最も馬券に絡んでいるのは前走1800mの10回となっている。前走1600m組はコマンドライン1頭のみとなっているが、過去に好走したのは新潟2歳Sを快勝して駒を進めてきたロードクエストとデイリー杯2歳Sからのジャンダルムの2着が精一杯だっただけに、2ハロン延長のローテもコマンドラインにとっては不安材料となりそうだ。
また、コマンドラインは新馬戦で上がり最速の34秒3、前走では上がりタイム3位となる33秒5の末脚を繰り出して勝利しているが、新馬戦 (前半36秒5→後半34秒6)、前走 (前半37秒7→後半33秒8)と前後半でラップ差が顕著に出ている「スロー」での競馬しか経験していない。ホープフルSは例年、前傾ラップまたは後傾ラップでも前後半の差が1秒以内のフラットなペースになりがちで、コマンドラインがこの流れに対応できるかは未知数。同じく新馬とサウジアラビアRCで極端なスローの競馬しか経験していなかったステルナティーアが、阪神ジュベナイルFで前傾ラップに対応できなかったことからも、不安が募るのは当然だろう。
以上の不安点から馬券の妙味を考えると、コマンドラインは「消し」の評価。
「後編」ではコマンドラインに代わる本命、そして穴馬4頭を含めた結論を紹介する。
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文・西舘洸希(SPREAD編集部)