自慢の3トップが躍動、荒木の2アシストで阪南大に3-2と勝利 第70回全日本大学サッカー選手権は25日に決勝戦を行い、駒…
自慢の3トップが躍動、荒木の2アシストで阪南大に3-2と勝利
第70回全日本大学サッカー選手権は25日に決勝戦を行い、駒澤大学(関東地区第2代表)が3-2で阪南大学(関西地区第4代表)を破り、2006年の第55回大会以来15年ぶり(昨年の第69回大会はコロナ禍のため中止)7回目の日本一に輝いた。2度先行される苦しい展開だったが、自慢の3トップで2度追いつき、最後は前線が囮になったところを中盤から一刺しして逆転に成功した。
互いに意地を見せた好ゲームだった。武器が明確なのは、駒澤大。ともに180センチを超える長身のFW宮崎鴻(4年/前橋育英高出身=栃木SC内定)、FW土信田悠生(4年/高川学園高出身=ロアッソ熊本内定)がロングパスのターゲットとなり、俊足で機動力に富むFW荒木駿太(4年/長崎総合科学大附高出身=サガン鳥栖内定)がセカンドボールに絡んでいく攻撃が持ち味。準決勝までの3試合で8得点を挙げる破壊力を示してきた。
一方、相手の特長が分かっている阪南大は、DF高木践(2年/阪南大高出身)が相手のロングパスによる空中戦で競り勝つと大盛り上がり。サイドからのクロスはDF野瀬翔也(1年/東邦高出身)がことごとくインターセプトをして対抗。序盤、駒澤大の迫力ある攻撃を食い止め、鋭く反撃に出た。前半12分、左サイドからのクロスを相手GKが弾くと、FW松原大芽(3年/作陽高出身)が右足のボレーシュートを叩き込んで先制に成功した。
しかし、駒澤大は、左ウイングバックの桧山悠也(4年/市立船橋高出身)のアーリークロスでしつこくゴールに迫り、前半36分にFW荒木の左からのクロスを「相手の間に入って、GKの前で触れたので良かった」と手応えを語った土信田が鋭い飛び込みから打点の高いヘディングシュートを決めて追いついた。
同点で迎えた後半は、阪南大が思い切ったミドルシュートを連発して流れを引き寄せる。後半3分、相手クリアのこぼれ球を拾ったMF藤原雅弥(4年/瀬戸内高出身)が左足でシュートを打つと、相手GKがセービングをミスしてゴール。阪南大が再びリードを奪った。しかし、駒澤大は速くて強い攻撃を徹底。後半13分、荒木が蹴った右コーナーキックを宮崎がヘディングで押し込んでまたも同点に追いついた。
その後、ともに選手交代で攻撃を加速させると、さらに見応えのある攻防が展開される。阪南大は途中出場のMF奥山洋平(4年/西大寺高出身)が推進力のあるドリブルで逆襲の突破口を開こうとするが、駒澤大は桧山がマッチアップ。並走して互いに体をぶつけながらもクリーンにボールを奪い合う競り合いは目を引いた。
駒澤大からは4人が来季Jリーグ内定
そして後半28分、駒澤大に決勝点が生まれる。桧山が蹴った左からのアーリークロスに合わせようとした土信田、宮崎が、相手にマークされてボールに触れなかったが、ファーサイドまで抜けてきたボールを途中出場のMF島崎翔輝(4年/国際学院高出身)がプッシュ。「自分は決勝まで貢献できていなかった。得点の場面は、クロスに対して何人か前にいたけど、こぼれてくるのを予測していた」とツインタワーを囮に使い、勝敗を分ける決勝点を叩き込んだ。
互いに攻撃面で持ち味を生かした打ち合いを制したのは駒澤大だった。決勝戦で2アシストの荒木は、大会MVPを受賞。「MVPは、みんなのおかげで取れた。みんながMVP。決勝では点を取れなかったけど、仲間のゴールは自分のことのように嬉しい。プレーに悔いはない。来季(加入先の)鳥栖でも自分のプレースタイルは変わらず、運動量で戦う。(相手の)裏に抜けて、セカンドボールも拾う。4年間で学んだことは一生忘れず、来年も頑張りたい」と駒澤スタイルをJリーグの舞台へ持ち込む気概を示した。
駒澤大は、荒木、宮崎、土信田の3トップとMF江崎巧朗(4年/ルーテル学院高出身=ロアッソ熊本内定)の4人がJクラブに内定済み。大学日本一でつかんだ自信を携え、プロの世界に挑む。(平野 貴也 / Takaya Hirano)