第30回全日本高校女子サッカー選手権が来年1月3日に開幕する。節目の大会を前に、WEリーグの大宮アルディージャVENTU…

第30回全日本高校女子サッカー選手権が来年1月3日に開幕する。節目の大会を前に、WEリーグの大宮アルディージャVENTUSで活躍する元日本代表DF鮫島彩選手が取材に応じた。選手権での鮮烈な思い出を振り返ったほか、未来の“なでしこ”たちへエールを送った。

|今も続く選手権の繋がり

鮫島選手は高校時代に故郷を離れ、宮城県仙台市の強豪・常盤木学園高等学校にサッカー留学。「とにかく走りがキツくてキツくて…厳しい監督だったので走った思い出が一番あります」と苦笑いで振り返るほどの猛練習の日々を送った。1年時からレギュラーに抜擢され、選手権には3度出場し、3度の準優勝を果たした。

鮫島選手が選手権の思い出として挙げたのが、第14回大会(2005年)での神村学園との決勝戦だ。3-0とリードした状況から同点に追いつかれ、PK戦で敗れた。「2点ではなく3点まで取っていたので、まさか負けるとは誰もが思っていなかった試合。そういった意味で、強烈に記憶に残っています」と、最後まで優勝に手が届かなかった悔しさを語った。

だが、苦い思い出だけではない。当時対戦した神村学園の有吉佐織選手は、同じ大宮アルディージャVENTUSでプレーする大切なチームメイトだ。強敵たちと鎬を削って生まれた繋がりは、今も鮫島選手を支えている。「一緒に戦ったメンバーも、敵にいたメンバーも思い出深い選手がたくさんいた。卒業後も繋がりがあって、今思い返すと思い出深い大会」と選手権での戦いの日々を懐かしんでいた。

|WEリーグの面白さ

選手権からなでしこリーグ、そして日本代表へと駆け上がっていった鮫島選手。現在は、今年新しく開幕した女子プロサッカーリーグ『WEリーグ』に活躍の場を移し、プレーしている。
全22節の前半戦を終え、「INAC神戸レオネッサが1強みたいになっているが、そのほかのチームが予想通りにはいっていない。勝敗が読めないのが面白いポイント」と新生リーグならではの魅力を紹介していた。

鮫島選手が所属する大宮は、リーグの発足に合わせて誕生した若いチーム。「最初の戦いより守備は安定してきたけれど、自分たちのサッカーがどういうものかまだ出し切れていない。勢いがあるのがチームの特徴」と成長の途上にあることを明かした。
リーグ戦を折り返し、7位につける大宮。鮫島選手は後半戦に向けて「勝ち点を取り切れる攻撃力を身に付けていきたい」と意気込んでいる。

|女子サッカーの未来へ

2011年のW杯で優勝し、女子サッカーの知名度を一気に高める立役者となった鮫島選手。だからこそ、その未来を担う使命感も強い。「中学生も、小学生も、高校サッカー選手権が取り上げられることはすごく大きな目標になる。そういうのを継続していくためには、自分たちがWEリーグを盛り上げていかなければいけないとすごく感じています」と女子サッカー界をけん引していく決意を語っていた。

最後に選手権に出場する“後輩”たちに向け、「選手の皆さんもこれから戦いが待っていると思います。とにかく目の前の戦いを必死にやって、経験として受け入れていったら、それぞれの次の人生にそのまま繋がっていきます。結果は恐れずに、目の前の自分のやることに望んでもらえればと思います」とエールを送った。