クリスマスの悲劇というほかない。 ソフトバンクの160キロ左腕・古谷優人投手(22)が12月24日、同…

クリスマスの悲劇というほかない。
ソフトバンクの160キロ左腕・古谷優人投手(22)が12月24日、同僚選手の私物を窃盗したことが原因で、解雇された。球団が古谷と来季契約を結ばず、自由契約にすると発表した。
ソフトバンク三笠杉彦GMによると、今シーズン中に選手からロッカーで「高価な私物」の盗難被害申し出があり、警察に相談。聴取を受けた古谷が窃盗の事実関係を認め、判明したのが今月だった。盗んだ物は選手本人の元へ戻り、被害届は出さない方向。「(古谷は)『大変申し訳ないことをした』というコメントしている」などと説明した。
犯罪でなければ、身内のトラブルで済ますような球団も過去にはあったが、ソフトバンクは謹慎、注意といった処分で済まさず、即解雇に踏み切った。窃盗の再犯率は高く、周囲にもそういう目で見られ続ける。1度失った信用を取り戻すのは至難の業。出直そうにも、獲得に名乗りをあげる球団は少なくとも国内にはないだろう。
誰もがうらやむスペック(才能)の持ち主だった。古谷は北海道・江陵高から16年ドラフト2位(契約金6000万円、年俸700万円)でソフトバンクに入団。19年の3軍戦では、非公認ながら日本人左腕最速の160キロをマークした。
今シーズンはプロ最多13試合に登板し、10月にプロ初勝利。1勝1敗2ホールド、防御率2.03の成績以上に、150キロ超連発の剛球でファンの度肝を抜いた。投手陣の激しい競争を勝ち抜き、飛躍のきっかけをつかんだ1年だった。
一方、故障にずっと苦しんでいた。血行障害の一種で、利き腕の左手指先がしびれ、完治が難しいといわれる病気「胸郭出口症候群」をプロ1年目に発症。投薬治療を続けながら、だましだましプレーしてきたが症状が悪化し、今月に入って手術を受けたばかり。全治3カ月と来季を見据えて手術を決断しただけに、球団も痛すぎる誤算だったに違いない。
古谷には、先天性の脳障害で体が不自由な妹がいる。「妹のためにも」と存在を励みにし、家族思いの一面を報じられることも多かった。また自身のプライベートでは19年12月25日に、当時21歳の女性と結婚。幸せ絶頂だったクリスマスから2年後、どん底へと落ちた。仕事を失うだけでなく、最愛の家族まで二次被害に巻き込んでしまうことになる。
160キロを投げられる左投手が、どれほど貴重な人材か。盗みなど働かなくても、今後いくらでも稼げる可能性を秘めていた。22歳の古谷に、いったい何があったのか。年の瀬が迫る野球界に、ショックも損失も大きすぎるニュースだった。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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