世界ランキング19位のエマ・ラドゥカヌ(イギリス)が英BBCの「年間スポーツ選手賞」を受賞した。BBCや伊ニュースサイト…

世界ランキング19位のエマ・ラドゥカヌ(イギリス)が英BBCの「年間スポーツ選手賞」を受賞した。BBCや伊ニュースサイト UBI Tennisなど複数のメディアが報じている。【実際の投稿】ラドゥカヌがBBC「年間スポーツ選手賞」受賞を報告

「全米オープン」優勝で数々の歴史を作ったラドゥカヌは、6人のイギリス人選手の候補者の中から一般投票によって「年間スポーツ選手賞」に選ばれた。ほかの候補者は「東京オリンピック」で男子のシンクロナイズド高飛び込みと競泳で金メダルに輝いたトーマス・デイリーとアダム・ピーティ、WBC世界ヘビー級王者のタイソン・フューリー、イングランド代表の「欧州選手権」準優勝に貢献したマンチェスター・シティ所属のサッカー選手ラヒーム・スターリング、そして「東京パラリンピック」の自転車女子個人ロードレースで優勝して同国最多となる17個目の金メダルを手にしたサラ・ストーリーの5人。

ノミネートされたことを知らされたラドゥカヌは当時、「ムバダラ・ワールド・テニス・チャンピオンシップ」に向けてUAEのアブダビに滞在していたが、新型コロナウイルスに感染して大会を辞退したところだった。隔離中のため「年間スポーツ選手賞」の授賞式にも出席できなかったラドゥカヌはリモートで参加し、次のようにコメントしている。

「偉大な選手たちと一緒にノミネートされたことをとても光栄に思っているわ。みなさんの素晴らしい一年やすべての業績を称えたい。受賞できたなんて信じられないわ。この年間スポーツ選手賞を見て育ったから、過去の素晴らしい受賞者たちに加わることができて身の引き締まる思いよ。この賞を再び受賞できたイギリスのテニス界にとっても嬉しいことね。今年は本当に目まぐるしい一年だった。ファンと投票してくれたみなさん、ありがとう。母国の観客の前でプレーできた“ウィンブルドン”で感じたエネルギーは初めての経験だったわ」

ラドゥカヌの受賞によって、女子テニス選手としては1977年の「ウィンブルドン」を制したバージニア・ウェイド以来44年ぶり、テニス選手としては2016年に3度目の受賞を果たした元世界王者のアンディ・マレー(イギリス)以来5年ぶりとなった。だが、それ以上に女子スポーツ界全体にとって画期的な出来事になったとイギリススポーツメディアのGive Me Sportは指摘する。

同メディアによれば、長年にわたって女子選手の素晴らしい活躍があったにもかかわらず、「年間スポーツ選手賞」は男子選手によって独占され続けてきたという。最後に受賞した女子選手は2006年に世界馬術大会で優勝したザラ・フィリップスで、これまでの66回で女子選手選出は13回と全体の20%以下。有力な女子選手が候補から外れることも珍しくないという。Give Me Sportは、イギリス国内では有名な女子選手でありながら候補にすら挙がらなかったり、何回もノミネートされながら一度も受賞していない女子選手の例を挙げてこの賞に見られる男女差を強調した。

今回のラドゥカヌの受賞は、女子の競技も男子と同じように評価され、称賛される価値があることを示し、10年以上続いた男子選手による連続受賞に終止符を打つことができた。

一方、イギリス人以外の選手を対象とした英BBCの「世界スポーツスター賞」(旧「外国人年間最優秀スポーツ選手賞」)には世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)がノミネートされていたが、受賞は叶わず。女性騎手のレイチェル・ブラックモア(アイルランド)に贈られている。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「全米オープン」でのラドゥカヌ

(Photo by Matthew Stockman/Getty Images)