マッテオ・ベレッティーニ(イタリア)は、トリノで先月行われた「Nitto ATPファイナルズ」を涙ながらに棄権することを…

マッテオ・ベレッティーニ(イタリア)は、トリノで先月行われた「Nitto ATPファイナルズ」を涙ながらに棄権することを強いた怪我から、完全に回復したと語った。伊ニュースサイトUBI Tennisが報じている。【関連記事】ベレッティーニとトムヤノビッチ、次世代ビッグカップルがビーチで楽しむ

世界ランキング7位のベレッティーニは、母国イタリアで開催されたシーズン最終戦「Nitto ATPファイナルズ」に初出場し、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)と対戦。接戦となった第1セットで、ベレッティーニはズベレフに圧力をかけたが、第2セットに入って間もなく惨事が彼を襲った。腹部に怪我を負い、途中棄権することを余儀なくされたのだ。その後の診断でベレッティーニはそれ以上大会でプレーを続けられないことが明らかになり、ヤニク・シナー(イタリア)と交代することとなった。

「僕のことを長年知っている人たちなら、僕がコートを去る時にどれほどの思いをしているか知っているだろう。イタリアで最終戦に出場することは、僕としては不可能だと思っていたことだった。自分の力で出場資格をつかみ取ったのに、それを生かすことができなかった。辛かったよ。いくらか泣いたけど、1年を振り返ると、いい年だったとわかるよ」とベレッティーニは語った。

腹部に怪我を負う前、ベレッティーニはおおむね成功に満ちた2021年シーズンを謳歌しており、ATPツアーでの成績は41勝12敗であった。4月の「ATP250 ベオグラード」と6月の「ATP500 ロンドン」で2つのタイトルを獲得し、キャリア通算タイトル数を5に伸ばした。現在25歳のベレッティーニは、「ウィンブルドン」でグランドスラム初の決勝進出を果たし、史上初めて「ウィンブルドン」の決勝に進出したイタリア人男子選手となった。さらに、「全仏オープン」と「全米オープン」でも準々決勝まで勝ち進んだ。

イタリアで世界ランキング最上位の選手として、ベレッティーニはファンとブランドの双方から急激に関心を集めている。自動車メーカーのプジョーなど複数のスポンサーを持つベレッティーニは、Instagramで100万人を超えるフォロワーがいる。

「僕は控えめなタイプだ。公の場にいるのは好きだけど、少しだけ一線を越えられる時もある。レストランで、携帯電話を持った人々に動画を撮られることもある。それは不愉快ではないけれど、僕ならやらない。有名な人々にはそういうことが起こる。知名度を上げることを好む人物のようにはならないようにしていて、こういうことを求めにはいかない。イタリアでは、物事をするのが少し複雑だ。不満を言いたいわけじゃないけど、家族と夕食に出かけたいと思えば、それは複雑なことになってしまう。でもそれは、今のスポーツマンとしての僕の一部なんだ」ベレッティーニは名声に対処することについてこう語った。

ベレッティーニは現在、1月の1週目にオーストラリアで始まる新シーズンに向けて調整を行っている。「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/1月17日~1月30日/ハードコート)に出場する選手たちは、当該地域の保健に関する政令に従い、医療的観点での例外に該当しない限り新型コロナワクチンを2回接種することが義務付けられている。最近になって、ピエール ユーグ・エルベール(フランス)は、2度の接種を受けていないことを理由に同大会に出場しないことを他の選手に先立って公言した。

大会出場の要件に関する議論について質問されたベレッティーニは、今年の同大会で選手たちが経験したように2週間の隔離生活を送らなければならない見通しを回避できるのであれば、ワクチンについての方針を支持すると答えた。

「ワクチンや自分にとって何が正しいかについては、自分の考えがある。去年2週間の隔離生活を送るのは厳しいものだったし、誰にも同じ経験をして欲しくない。この全てを回避するための解決策がワクチンを打つことなのであれば、それが正しいと思う。でもそれはたくさんのことを含意する複雑な発言だ。僕としては、もう一度世界が動き出すためにすべき正しいことだと思う」

ベレッティーニは、グランドスラムのタイトル獲得に挑むために必要なものを持ち合わせていることを既に証明したが、今後数ヶ月の間にさらに自分のテニスを改善したいと認めた。彼には「たくさんの目標」があるが、その中でも2022年に達成したいものが一つあるという。

「 “デビスカップ”でイタリアを率いて優勝したい。これは目標だし、これまでも隠したことはない。僕たちはとても強く多様なチームだ。僕は前回大会の試合を遠くから見ていたけれど、グループが団結していて、誰が相手でもいい勝負ができることがわかった」

ベレッティーニの2022年シーズン幕開けの大会は、「デビスカップ」と同じ国別対抗戦となる見込みだ。1月の第1週にシドニーで開催される「ATPカップ」(オーストラリア・シドニー/1月1日~1月9日/ハードコート)に、ベレッティーニはイタリアチームを率いて出場する。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2019年「全米オープン」でのベレッティーニ

(Photo by Elsa/Getty Images)