マーリンズのイチロー外野手は19日(日本時間20日)、かつての本拠地セーフコ・フィールドでのマリナーズ戦に「9番・ライト」で先発出場し、9回の最終打席で今季初本塁打を放った。4回の第2打席ではシアトルで1042日ぶりとなるヒットを放ち、4打…

マーリンズのイチロー外野手は19日(日本時間20日)、かつての本拠地セーフコ・フィールドでのマリナーズ戦に「9番・ライト」で先発出場し、9回の最終打席で今季初本塁打を放った。4回の第2打席ではシアトルで1042日ぶりとなるヒットを放ち、4打数2安打。試合はマーリンズが5-10で敗戦したが、米国ではイチローを称える声が相次いだ。

■シアトルでの“今季最終打席”で本塁打、マリナーズ公式ツイッターも「敬礼」

 マーリンズのイチロー外野手は19日(日本時間20日)、かつての本拠地セーフコ・フィールドでのマリナーズ戦に「9番・ライト」で先発出場し、9回の最終打席で今季初本塁打を放った。4回の第2打席ではシアトルで1042日ぶりとなるヒットを放ち、4打数2安打。試合はマーリンズが5-10で敗戦したが、米国ではイチローを称える声が相次いだ。

 狙い打ちだった。6点を追う9回。3連戦の3戦目。先頭打者としてシアトルでの“今季最終打席”に立ったイチローは、セーフコフィールドのファンから大歓声と「イチローコール」で迎えられた。その初球。右腕マーシャルの真ん中高めへの直球をフルスイング。打球はグングンと伸び、右中間スタンドへと飛び込んだ。

 01年から12年途中までプレーしたかつての本拠地は大歓声に包まれ、「イチローコール」が沸き起こる。イチローはゆっくりとダイヤモンドを一周すると、穏やかな笑みを浮かべながらダグアウトへ。迎え入れたチームメートも全員が笑みを浮かべていた。

 直後には、イチローを称える声でツイッター上が“お祭り状態”となった。マーリンズ公式ツイッターは「行った!!! セーフコフィールドでの最終打席でイチローが深い位置に打った!」と“速報”。そして、古巣マリナーズの公式ツイッターも「イチローがホームラン。敬礼」とレジェンドを称えた。

■「マリナーズファンが大声援」「背番号51に畏敬の念を」

 マーリンズの公式ラジオのアナウンサー、カイル・シーラフ氏は「本当にロマンチックな試合だと思わないか? 君は男だ、イチロー…君は男だ」と感嘆。MLB公式サイトでマーリンズ番を務めるジョー・フリサロ記者は「イチローがMLB通算115本目の本塁打、セーフコフィールドで54本目、対マリナーズとして初だ」と古巣相手への初本塁打だったことを紹介し、「(打球速度)94マイル(約151キロ)、(打球角度)26度、71フィート(約21.64メートル)の高さ、377フィート(約114.9メートル)の距離」と詳細なデータを紹介した。

 他にも、FOXスポーツフロリダは「チームメイトからシアトルの街まで、全員がイチローに声援を送っている。乾杯、イチ」と称え、NBCスポーツのビル・ベアー記者は「マリナーズファンは自分たちの球団を相手に本塁打を打ったイチローに大声援。とても見事だ」とツイート。ESPNシアトルが「背番号51に畏敬の念を」とつぶやくなど、マリナーズ公式サイト以外にも古巣からの祝福の声が相次いだ。

 イチローはオリックス時代のプロ2年目1993年から日米を通じて25年連続本塁打。日本人選手としては、谷繁元信(26年)に次ぎ、野村克也(25年)とならぶ歴代2位に。4回には右腕ヘルナンデスからレフト前ヒットを放ち、シアトルでヤンキース時代の2014年6月12日以来1042日ぶりの安打を記録してており、今季初のマルチ安打。メジャー通算3033安打で、歴代24位のロッド・カルー(3053本)まで残り「20」として、打率は.158となった。