ハイレベルな争いとなった2021年セ・リーグ新人王レース。軍配は広島の栗林良吏投手(25)にあがったが、ライバルたちの…

 ハイレベルな争いとなった2021年セ・リーグ新人王レース。軍配は広島の栗林良吏投手(25)にあがったが、ライバルたちの活躍も認められ、阪神佐藤輝ら大量5選手にも新人王と同等の「新人特別賞」がおくられる異例の措置がとられた。今回受賞した計6選手をさまざまな角度から比較してみた。

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大田DeNA入りも年俸60%ダウン!ノンテンダーは「無理筋」か https://cocokara-next.com/athlete_celeb/taishiohta-baystars-02/

新人王


①広島栗林=201票
②DeNA牧=76票
③ヤクルト奥川=12票
④阪神佐藤輝=8票
⑤阪神中野=5票
⑥阪神伊藤将=4票

 混戦が予想された新人王争いは、フタを開けてみれば、広島栗林が2位に125票差をつけて圧勝。デビューから22試合連続無失点の37セーブ、防御率0・86と文句なし。チームでのフル回転に加え、侍ジャパンでも守護神に抜てきされ、2勝をあげて金メダル獲得に貢献した。五輪は選考の対象外だが、重圧のかかる大舞台でも活躍した「印象度」もかなり票に影響したとみられる。

来季年俸ランキング(金額は推定)

①DeNA牧=7000万円
 (△5700万アップ)
②広島栗林=5300万円
 (△3700万アップ)
③阪神伊藤将=4400万円
 (△3100万アップ)
④阪神佐藤輝=4200万円
 (△2600万アップ)
⑤阪神中野=3700万円
 (△2900万アップ)
⑥ヤクルト奥川3600万円
 (△2000万アップ)

 プロはお金を稼いでなんぼの世界。新人王では次点だったDeNA牧秀悟内野手(23)が、契約更改で主役になった。5700万円アップの来季2年目年俸7000万円の大幅昇給を勝ち取った。野手では20年近本(阪神)の4500万円を大幅に更新する史上最高額。投手を含めても和田(ダイエー)の8000万円に次ぎ、松坂(西武)、菅野(巨人)と並ぶ歴代2位タイ。137試合出場で打率リーグ3位の3割1分4厘、22本塁打。新人で「3割+20本塁打」は86年清原(西武)以来。新人史上初のサイクル安打もマークした。球団により評価の違いはあるが、金額では新人王の栗林を1700万円も上回った。

 ヤクルトでチームトップ9勝をあげ、リーグ優勝、日本一の原動力になった奥川恭伸投手(20)は来季年俸3600万円でもっとも低かった。牧には約2倍の大差をつけられ、エース級の働きを考えれば安くおさえられた印象も。ただ他5選手はすべて大学社会人で、高卒2年目の20歳はこれからの伸びしろに期待。

ドラフト下剋上ランキング

①阪神中野=20年6位
②阪神伊藤将=20年2位
②DeNA牧=20年2位
④広島栗林=20年1位
 (単独指名)
⑤ヤクルト奥川=19年1位
 (3球団競合)
⑥阪神佐藤輝=20年1位
 (4球団競合)

 ドラフト順位が低いほど期待値は低く、活躍すれば球団にとっては「うれしい誤算」。そういう意味で、ドラフト6位入団ながら盗塁王を獲得した阪神中野拓夢内野手(25)は、いい意味で予想を裏切る大活躍だった。4月から遊撃レギュラーに定着し、打率2割7分3厘、30盗塁をマーク。ドラフト2位伊藤将が10勝し、同1位佐藤輝が24本塁打と、新人3人が大きな戦力となった阪神は、近年まれに見るドラフト大当たり年となった。

高校野球活躍度ランキング

①ヤクルト奥川=星稜
(甲子園準優勝)
②阪神中野=日大山形
(甲子園ベスト4)
③阪神伊藤将=横浜
(甲子園3回戦)
④DeNA牧=松本第一
(長野県大会優勝)
⑤広島栗林=愛知黎明
(愛知県大会準優勝)
⑥阪神佐藤輝=仁川学院
(兵庫県大会4回戦)

 アマ時代の知名度では、星稜のヤクルト奥川がダントツ。2年春から甲子園に4季連続で出場し、150キロ超をマーク。3年夏は決勝で履正社に敗れ、石川県勢初の優勝はならなかったが、準Vに導いた。大船渡・佐々木朗希(ロッテ)、横浜・及川雅貴(阪神)、西純矢(阪神)の4投手とともに「高校ビッグ4」と呼ばれ、プロ入り後も同世代で刺激し合っている。

~番外編~ すごいと思う選手ランキング

①DeNA牧=3票
②阪神佐藤輝=2票
③ヤクルト奥川=1票
 阪神伊藤将=1票
 阪神中野=1票
 (広島栗林は対象外)

 15日に行われたNPBアワードで、新人特別賞を受賞した5人への質問として「このなかで誰がすごいと思うか」とお互いの印象を聞いたインタビュー。DeNA牧に最多3票が入り、選手からも高い評価を受けた。

【すごいと思う選手とその理由】

 ◆阪神佐藤輝「4人ともすごいですけど、同じ野手として牧選手はすごいと感じます。やっぱり(打率)3割というのは本当に自分にとっては遠いところなんで、それを1年目から達成するのはすごい」

 ◆阪神伊藤将「牧選手です。サイクルヒットを達成されて、やっぱりすごいなと感じました」

 ◆DeNA牧「野手として輝明がすごい。自分にはない、すごいホームランを打つんで。前半戦はいつでもホームランを打てたので、ずっとチェックしながらやっていたんですけど、やっぱりすごいなと思いました」

 ◆阪神・中野「奥川選手。シーズン中、何度も対戦することがあったんですけど、正直、成績も良くないと思いますし、抑えられた記憶しかない」

 ◆ヤクルト奥川「4選手とも素晴らしいと思います。牧さんも、佐藤さんも、中野さんも対戦あったんですけど、本当に怖かった。伊藤さんと投げ合うことはなかったんですけど、テレビで拝見してて、素晴らしい投手だなと印象を受けました」

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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