3戦3勝でデイリー杯2歳Sを制したセリフォスと、2戦2勝で札幌2歳S勝ちのジオグリフをはじめ、無敗馬6頭が集結した今年の朝日杯フューチュリティS。

いずれも未対戦で、距離やコースの異なる臨戦過程。今年の朝日杯フューチュリティSは、この無敗馬たちの取捨が攻略のポイントになる。

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■スピード化した2歳マイル王決定戦

かつては「2歳王者決定戦」と呼ばれていた朝日杯フューチュリティSだが近年、三冠馬・コントレイルをはじめ、翌春のクラシック戦線を賑わす馬を輩出しているGI・ホープフルSの存在が大きくなるにつれ、「2歳マイル王決定戦」というフレーズが使われるようになってきた。

実際、近年の朝日杯フューチュリティS上位馬を見ると、後にスプリント~マイル路線に向かった馬が多く、過去5年でクラシックホース3頭が出たホープフルSとは出走メンバーの傾向は大きく異なる。

とくに近年は芝1400m以下の実績を持つ馬が好走する傾向にある。昨年は前走・阪神芝1400mの未勝利を勝ち上がってきたグレナディアガーズが7番人気の低評価を覆す2歳コースレコードで制し、2019年には前走・京都芝1400m未勝利のグランレイが14番人気3着、16年も前走・京都芝1400m未勝利のボンセルヴィーソが8番人気3着。

朝日杯フューチュリティSのスピード化が進んでいるのが見て取れる。

■セリフォスはマイル3連勝中だが…

今年も前半3F33秒を計時する逃げ・先行馬が揃い、スピード競馬になる可能性は高い。そうなると、求められるのは瞬発力よりスピードの持続力。ここで無敗馬の明暗がわかれることになる。

ダノンスコーピオンは芝1600mの新馬勝ちがあっても前半38秒1と緩い競馬で、スローからの瞬発力勝負しか経験していない点は不安材料となる。芝1800mで2連勝のドウデュースも同じくスピード競馬は未経験。そして、マイル3連勝中のセリフォスも、そのすべてがスローからの瞬発力勝負であり、前傾ラップの競馬に対応できるかは一抹の不安を感じる。ここは「△」評価に留めたい。

無敗馬の中ではジオグリフを最上位と見る。札幌2歳Sは前半36秒4-後半36秒8と極めてタイトな競馬で、これを早めに動いて突き抜けたあたり、スピードの持続力は相当高い。芝1800mしか経験はないが、むしろ近年の朝日杯フューチュリティSにフィットするはずだ。

ジオグリフ以外の無敗馬の評価を下げ、相手には過去にもたびたび穴を開けている芝1400m実績のある馬をピックアップ。穴馬3頭は「後編(土曜17時公開予定)」で紹介する。

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著者プロフィール

山田剛(やまだつよし)●『SPREAD』編集長 元・競馬月刊誌の編集長で、現在はスポーツの未来を読みとくメディア『SPREAD』の編集長。1995年マイルCSの16番人気2着メイショウテゾロの激走に衝撃を受けて以来、穴馬予想を追求し続けている。会心の的中はキセキが制した2017年菊花賞の3連単55万9700円。