新たな日本代表が船出した。フットサルの日本代表チームである。新監督の下で新たな風が吹き込んだ日本代表、さらに日本のフット…

新たな日本代表が船出した。フットサルの日本代表チームである。新監督の下で新たな風が吹き込んだ日本代表、さらに日本のフットサルは、どこへと向かうのか。サッカージャーナリスト・後藤健生が語る。

■久しぶりの日本人の代表監督

 12月13日から代表候補のトレーニングキャンプを実施するフットサル日本代表のメンバーが12月9日に発表された。

 木暮賢一郎監督が就任して初めての代表活動である。

 フットサル日本代表監督には2009年にミゲル・ロドリゴ監督が就任。2016年にはブルーノ・ガルシア監督体制となり、2代続けてスペイン人監督の下で強化されてきた。ロドリゴ監督の前任はブラジル人のセルジオ・サッポだったから、「暫定」監督の時期を除いて、日本人監督が就任するのは久しぶりのことだ。

 木暮氏は、国内ではファイルフォックスや名古屋オーシャンズの中心選手として活躍し、スペインでもプレーした。また、大学在学中から日本代表にも選出され、3度のワールドカップを経験し、AFCのフットサル最優秀選手に選出されるなど、まさに日本のフットサルの歴史の中のレジェンド中のレジェンドと言っていい人物だ。

■全カテゴリーで日本人監督がけん引

 現役引退後は、当時Fリーグに参戦していた「U23選抜」で監督としての経歴をスタート。2014/15シーズンにはシュライカー大阪の監督としてチームをFリーグのプレーオフ決勝に導き、最終的にタイトル獲得こそ逃したものの、決勝ではフットサル界の“絶対王者”名古屋オーシャンズを相手に第2戦の延長戦にまで持ち込むという大接戦に持ち込んだ。

 その後は、U20フットサル日本代表やフットサル日本女子代表監督も歴任。2016年にはミゲル・ロドリゴ監督退任後にフットサル日本代表の暫定監督も経験している。

 つまり、指導者経験も十分に積んでおり、木暮氏は「もし、日本人監督を選ぶとしたらこの人しかいない」という人物なのである。

 ちなみに、木暮氏のフットサル日本代表監督就任によって、日本サッカー協会(JFA)が編成するすべてのカテゴリーの日本代表はすべて日本人監督の下で戦うことになった(ビーチサッカー日本代表の茂怜羅オズ監督=兼選手=はブラジル出身ではあるが)。

■新生日本代表の新たな「多数派」

 さて、12月9日に発表された代表候補選手の顔ぶれも新鮮さが感じられるものだった。

 何より目を引くのは、“絶対王者”名古屋オーシャンズからは、いずれも30歳以上のベテラン3人(GKの関口優志、吉川智貴、オリベイラ・アルトゥール)が選ばれただけだったのに対して、ペスカドーラ町田から最多の5人が選出されたことだった。

 町田から選出された5人は、10年以上日本でプレーしている大ベテランのクレパウジ・ヴィニシウス(34歳)のほかは、20歳前後の若い選手4人だった。

 本石猛裕、毛利元亮、甲斐稜人、倉科亮佑の4人。本石が1999年生まれで、あとの3人はいずれも2001年生まれという若さである(このうち、毛利は9月にリトアニアで開催されたFIFAフットサル・ワールドカップにも出場している)。そのほか、湘南ベルマーレの牧野謙心、立川・府中アスレティックFCの金澤空を含めれば、2001年生まれが全部で6人というフレッシュなメンバーとなった。

 もちろん、今回はタイトルの懸かった大会に向けての準備合宿ではないので、将来性を見越して若手中心のメンバーを選んだのであろうが、それにしてもこのところ、やや高年齢化していた日本代表はこれから世代交代が課題になるはずなので、こうした若い選手たちの成長には大いに期待したいものである。

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