WBAスーパー&IBF世界バンタム級タイトルマッチ ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級(53.5キロ以下)タイトルマッチ12回戦が14日、東京・両国国技館で行われ、統一王者・井上尚弥(大橋)が挑戦者のWBA10位&IBF5位ア…

WBAスーパー&IBF世界バンタム級タイトルマッチ

 ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級(53.5キロ以下)タイトルマッチ12回戦が14日、東京・両国国技館で行われ、統一王者・井上尚弥(大橋)が挑戦者のWBA10位&IBF5位アラン・ディパエン(タイ)に8回2分34秒TKO勝ちした。敗れたディパエンは「イノウエ選手は僕のアイドル」「(最後は)我慢できなかった」と井上を称えた。

 タフさは見せた。ディパエンは序盤から顔を赤くし、幾度となく強打を食らいながらも、7回には「打ってこい!」のポーズを見せるなど打たれ強さをアピール。しかし、8回に左ショートを浴びて遂にダウン。立ち上がったが、一方的な展開でレフェリーストップとなった。

 リングインタビューで、井上が「ディパエン選手は本当に凄くタフで、根性も感じた」「やっている最中に『これ、効いてるのかな?』というくらい表情も出さない」「やっているこっちがメンタルやられそうで『あれ、俺パンチないのかな?』と感じてしまうくらいタフでした」などと自虐交じりに振り返るほどの戦いを見せたディパエン。

 会見では「(井上は)スピードは速いし、テクニックもある」「おめでとうございます。イノウエ選手は僕のアイドル。バンタム級のベルトを全部取ってほしい。応援しています」と井上を称えた。

“密林のプレデター”の異名を持つ30歳。前日計量後の会見では「俺は密林のプレデターではなく、モンスターハンターだ!」と高らかに宣戦布告していた。実際に井上と対戦して「ボディーもうまいし、パンチもある。(最後は)我慢できなかった」とお手上げだった。

 倒れなかったのは「タイ人のため」と愛国心ものぞかせたディパエン。スピード勝負に持ち込む予定だったが、井上のスピードを見て及ばないと判断。ディフェンシブに戦った。「パンチを受けて、ヤバいなと思った」と驚いた。

 それでもタフさはボクシングファンに強く印象付けた。「最後まで頑張った。まだまだ諦めないで頑張る」と前を見据えた。(THE ANSWER編集部)