帝京長岡に後半3得点で4-3と逆転勝利、来季初のプレミアリーグ参戦へ 高校年代の最高峰「高円宮杯JFAU-18サッカープ…

帝京長岡に後半3得点で4-3と逆転勝利、来季初のプレミアリーグ参戦へ

 高校年代の最高峰「高円宮杯JFAU-18サッカープレミアリーグ」の来季参入チームを決めるプレーオフの2回戦が12日に行われ、エディオンスタジアム広島の第1試合では桐生第一高校(プリンスリーグ関東3位/群馬)が、4-3の逆転で帝京長岡高校(プリンスリーグ北信越1位/新潟)を破り、初のプレミア昇格を決めた。

 夢破れたショックから立ち直り、後輩に大きな土産を残した。桐生第一は、3週間前の高校選手権の群馬県大会決勝で前橋育英高校に0-1で敗れて全国大会を逃した。しかし、プリンスリーグでは上位に残り、プレミア参入戦ではインターハイ準優勝の米子北高校(鳥取)、2年連続全国ベスト4の帝京長岡と、28日開幕の全国高校サッカー選手権に出場する2チームを撃破。今冬の全国大会出場こそ逃したものの、高校年代でトップレベルの実力を持っていることは証明した。

 主将のMF金沢康太(3年)は「前橋育英さんとは、互いに良いライバルとして群馬のサッカーを盛り上げていこうとしている。自分たちにも力があるんだぞと証明できたと思う。選手権は悔しい結果で終わったけど、リーグにすべてをぶつけようとやってきた。今まで以上に力が出たと思う」と最後の舞台で結果を残した充実感を漲らせた。

 前半終了時、1-3からの大逆転勝利だった。試合の立ち上がりは、互角。前半18分に帝京長岡が先制したが、1分後には同点。ただし、その後は帝京長岡が守備の積極性を高めて試合のペースを掌握。前半38分、右サイドのロングスローのこぼれ球をMF武原幸之介(3年)が頭で押し込んで再び勝ち越し。さらに前半終了間際には、来季から湘南に加入するDF松村晟怜(3年)が左サイドへ持ち出して攻撃参加すると、FW三宅凌太郎(3年)を経由する間にスルーをしたFW渡辺祐人(3年)が三宅からラストパスを受けて、この日2点目となるゴール。帝京長岡らしい崩しで3-1とリードを広げた。

 後半も立ち上がりは帝京長岡が押し込んだが、次第に桐生第一の逆襲が増えた。後半24分、選手交代で2トップに布陣を変更。その4分後、カウンターで相手の背後へ抜け出した左DF倉上忍(3年)が絶妙なループシュートを決めて1点差に追い上げた。田野豪一監督が「あれに救われた。あそこであんなに綺麗に打つのは、凄い。(打った時は思わず)『落ち着け!』と言ってしまったけど、入った」と驚いたナイスプレーは、チームを勢い付けた。

 さらに後半35分、左コーナーキックを右DF大隅斗聖(3年)がヘディングで仕留めて同点。直前に足をつっていただけに、田野監督は「交代は準備するからワンジャンプで決めてくれと思っていたら決めてくれた。交代させなくて良かった」と意地を見せた大隅を称えた。

田野監督「全国でもうちが通用することは表せた」

 苦しくなった帝京長岡は、直後に1本のロングパスでシュートに持ち込むチャンスがあったが相手にGKに阻まれ、後半40分にはMF五十嵐丈一郎(2年)が2度目の警告で退場。勢いの止まらない桐生第一は、後半42分にセンターバックのDF椋野真登(3年)を起点にカウンターを仕掛け、最後は途中出場のFW吉田遥汰(3年)がコントロールシュートをゴール右に決めて逆転。勝利をものにした。

 桐生第一の田野監督は「劇的でしたね。もう、僕らにはこれしかなかったから。1-3でかなり苦しかったけど、全国でもうちが通用することは表せたと思う。(通年リーグがなかった)昔は選手権で終わりだったけど、こういうチャンスをいただき、来季にトップレベルの22試合をゲットしたことは大きい」と激闘を制した選手を称えて喜んだ。

 高校年代の最高峰に初挑戦する来季については、「プレミアのことは、まだ考えたくない。うちは、オール3年生のチームだった。来年、大変だけど……やらないとね」と厳しい戦いを覚悟しなければならない悩みを見せてはいたが、笑顔が止まらなかった。群馬は、前橋育英だけにあらず。来季は、桐生第一の名を高校年代最高峰のリーグに刻み込む。(平野 貴也 / Takaya Hirano)