陸連アワードの受賞者発表 日本陸上競技連盟は9日、都内のホテルで「日本陸連 アスレティックス・アワード 2021」の受賞者を発表した。MVPに当たる「アスリート・オブ・ザ・イヤー」は、東京五輪男子20キロ競歩で日本人初の銀メダルを獲得した池…

陸連アワードの受賞者発表

 日本陸上競技連盟は9日、都内のホテルで「日本陸連 アスレティックス・アワード 2021」の受賞者を発表した。MVPに当たる「アスリート・オブ・ザ・イヤー」は、東京五輪男子20キロ競歩で日本人初の銀メダルを獲得した池田向希(旭化成)が初受賞。2007年にスタートした同アワードは今回が15回目となる。

 池田は東京五輪男子20キロ競歩で日本人初の銀メダルを獲得。銀メダルの報奨金として1000万円を受け取った。壇上では堂々とスピーチをした。

「この名誉ある賞をいただき、光栄に思います。受賞できたのも周りの方々の支えがあってこそだと思います。日本陸上競技連盟をはじめ、協賛企業の皆様、スポンサーの皆様、また大会運営に携わってくださった皆様のご尽力があってこそ、私たち選手は競技ができています。私個人としては、コーチや大学卒業後も拠点として認めていただいている東洋大学陸上部、また東洋大学関係者の皆様、競技に支障が出ないように日々配慮していただいている所属の旭化成の皆様にも心より感謝申し上げます。

 この賞について少しお話をさせていただきますと、2年前に競歩の鈴木雄介選手がこの賞を受賞した時、私も会場で拝見していました。私も陸上人生でいつかこの賞を受賞したいと思っていました。きっとこの賞を受賞できた時は、満足のいく結果を出した時なんだろうなと勝手に未来を想像していました。実際、本日この賞をいただきましたが、決してこの一年の結果を振り返って100%満足いくできたかというと、そこまではいたらなかったと思います。それはまだまだ競技力でもそうですし、いち人間としてももっともっと成長できると思ったからです。

 なので、今回この賞をいただいたことを一つの糧にして、またこの賞の名に恥じぬよう今後も精進していきたいと思っております。そして欲を言えば来年もまたこの賞を受賞できるように日々励んでいきたいと思います。競技を通じて日本陸上界のますますの発展に少しでも貢献できればと思っております。本日は本当にありがとうございました」

 1998年生まれの23歳。池田は“みちょぱ”ことタレントの池田美優のハトコとしても知られている。メダル獲得直後、みちょぱもツイッターで喜びをつづっていた。

【各賞の受賞者と主な選出理由】
〇アスリート・オブ・ザ・イヤー
・池田向希(旭化成)
東京五輪男子20キロ競歩で日本人初の銀メダル

〇優秀選手賞
・鈴木健吾(富士通)
びわ湖毎日マラソンで、非アフリカ系選手として初の2時間5分を破る日本記録2時間4分56秒を樹立
・田中希実(豊田自動織機TC)
女子1500メートル日本記録を樹立し、日本勢初となる五輪出場、東京五輪で日本記録を2度更新(女子1500mメートル予選・準決勝)し、8位入賞
・三浦龍司(順大)
東京五輪男子3000メートル障害で日本人初の7位入賞
今年度3度の日本記録更新(Ready Steady Tokyo・日本選手権・東京五輪)。
・山西利和(愛知製鋼)
東京五輪男子20キロ競歩銅メダル

〇新人賞(東京運動記者クラブ選出)
・泉谷駿介(順大)
男子110メートル障害で13秒06の日本記録樹立、東京五輪準決勝進出
・一山麻緒(ワコール)
大阪国際女子マラソンを大会記録2時間21分11秒で優勝、東京五輪8位入賞

〇新人賞(日本陸連選出)
・佐藤圭汰(京都・洛南高)
男子1500メートルU20日本記録3分37秒18を樹立、男子5000メートル高校記録13分31秒19を記録など
・村上来花(青森・弘前実高)
女子ハンマー投げで高校記録とU20日本記録62メートル88を樹立

〇特別賞(陸上競技を通じた活動や活躍が広く社会に対して貢献したと認められた者、もしくは団体)
・朝日新聞社
福岡国際マラソンの運営を長年にわたり担い、日本マラソン界の普及、発展に寄与
・佐藤友祈(モリサワ)
東京パラリンピック男子車椅子(T52)の400メートル&1500メートルで金メダル

〇サトウ食品日本グランプリシリーズ シリーズチャンピオン
・金井大旺(ミズノ)
男子110メートル障害・シリーズポイント3732点
・寺田明日香(ジャパンクリエイト)
女子100メートル障害・シリーズポイント3607点(THE ANSWER編集部)