2022年シーズンの米女子ツアーの出場権をかけて、2週にわたって行なわれる最終予選会が始まった。 1週目(12月2日~5日)の会場となったのは、アラバマ州のマグノリアグローブ(クロッシングスコース/パー72、フォールズコース/パー71)。…

 2022年シーズンの米女子ツアーの出場権をかけて、2週にわたって行なわれる最終予選会が始まった。

 1週目(12月2日~5日)の会場となったのは、アラバマ州のマグノリアグローブ(クロッシングスコース/パー72、フォールズコース/パー71)。110名の選手が参加し、4日間を終えて70位タイまでに入った選手が2週目(12月9日~12日)に進むことができる。

 日本からは渋野日向子と古江彩佳が参戦。1週目は、古江が通算11アンダーの7位、渋野が通算6アンダーの24位タイで終え、ともに2週目へと駒を進めた。



米女子ツアーの最終予選会に挑んでいる渋野日向子。photo by Kyodo News

 昨年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって中止となった予選会。昨年も参加予定だった渋野としては待ちに待った舞台となったが、その分気負いもあったのか、パー71のフォールズコースを回った初日は「73」の2オーバーと出遅れ。パー72のクロッシングスコースを回った2日目も「72」のイーブンパーでスコアを伸ばせず、2日間を終えて72位タイと厳しい状況に立たされていた。

 だが、3日目を迎えてついに本領発揮。現地在住者を含めて数十名にも及ぶ日本人ギャラリーの声援を受けて、クロッシングスコースを回って7バーディー、1ボギーの「66」。一気にスコアを6つ伸ばして、通算4アンダー、25位タイまで浮上した。

「昨日、一昨日のリベンジをしようと思っていたので、最終的に(スコアを)6つ伸ばせてよかった。結構ドキドキしながら回っていましたけど、なんとかそのドキドキに勝てたかな、と。

 まだ改善しないといけない点もあるけれど、全体的によかった。そのなかで、パッティングが微妙なのも入ってくれて、すごく助けられた。ミスヒットが減った分、自分の打ち出したいラインに乗せることができて入ってくれた。

 初日もチャンスについていることが多かった。けど、パッティングで......。1m、2mを2、3回外していて、昨日もパーパットがめっちゃオーバー。今日はとりあえず冷静に、下りでも狙っていかずにジャストタッチでやったのがよかった。

 ギャラリーが増えた? 遠くから来られた方や、日本から来られた方もいるみたいで、ありがたいです。試合感が出て、みなさんの応援がすごく力になった。本当にありがとうございます」

 調子を取り戻した渋野は、4日目も「苦手なので......」と話していたフォールズコースを見事に攻略。5バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの「69」と、さらにスコアを2つ伸ばしてフィニッシュした。

「自分のマネジメントのミスで(5番パー5で)ダボってしまって情けないなと思っていたんですけど、そのあとしっかり切り替えられて、2アンダーで回ることができてよかったと思います。

(最終予選会に向けての)プレッシャー? めっちゃ、ありました。初日が終わって81位タイというのを知った時は、『はっ!?』みたいなショックを受けて、初っ端なからドーンってきて、2日目にはズーン、みたいな。

 始まる前は、1個のミスとか、一日悪くてもそれ以外で取り返せるからみたいなことを言いましたけど、やっぱり1個のミスでも、一日でもスコアを落としてしまう日があると全然違うので、改めて一打も、一日も無駄にできないなと思いました。

 いつものトーナメントとの違い? 無理にパー5は狙わないことです。ギリギリ狙っていけるところでも、ここは違う、ここは違ったなと感じたので、(狙うか、狙わないか)そこのメリハリはちゃんとしないといけないな、と。

 やっぱり、なるべくダボとか打たないようにしないと。(自分は)4日間で3回も打ったんですよね。3回はやりすぎ。最近、やってねぇんだけどなぁ、もったいない......」

 最終予選会はいよいよ2週目。アラバマ州のハイランドオークスGCで開催される。1週目のスコアがそのまま持ち越され、4日間のラウンドで45位までに入れば、来季ツアーの出場権を得ることができる。

「(2週目のコースは)グリーンの傾斜がこことは比べものにならないくらいの傾斜だったので、かなり難しい印象があります。ラフもここより密集度があったかなって感じなので、さらにレベルの高いゴルフが求められるかな、と。

(この中間は)練習ラウンドでしっかりとコースの下見ができたらいいなと思います。グリーン周りの芝だったり、フェアウェー横のラフだったり、入念にチェックができたら、と。あと、スイングも緊張してくると力んでしまったりするので、その点を矯正したり、縦距離が自分のイメージと誤差があったので、そこは練習で直していきたい。

(2週目は)予選カットというのはないですけど、一日も落とせんので、何とかがんばりたい。(出場権獲得は)45位以内とはいえ、20位以内には絶対に入らないといけないと思っているので、ひとつでも上にいかないと。そのためにも、自分らしいゴルフができるよう、初日を迎えられるように頑張りたい」

 米ツアー挑戦を目標に掲げる渋野の、最後の戦いがいよいよ始まる。