「来年はとんでもない数字を出して、何億円もアップさせる気持ちでやる」 西武の山川穂高内野手は5日、埼玉・所沢市内の球団事…

「来年はとんでもない数字を出して、何億円もアップさせる気持ちでやる」

 西武の山川穂高内野手は5日、埼玉・所沢市内の球団事務所で契約更改交渉を行い、4000万円減の年俸1億3000万円でサインした。2018年から2年連続で40発以上を放って本塁打王に輝き、昨季年俸は自己最高の2億1000万円に達したが、この2年間で一気に8000万円ダウン。それでも本人は「来年はとんでもない数字を出して、何億円もアップさせる気持ちでやる」と意気軒昂だ。復活へ向けて確かな手応えがあると言う。(金額は推定)

 昨季は右足首痛、今季は左ハムストリングスの肉離れに見舞われたとはいえ、2年連続で24発止まり。沖縄生まれの陽気な“うちなーんちゅ”も「この2年間は先が見えず、どうやって打ったらいいのかわからない状態に陥っていた。結果を出せない事実以上に、出せそうにない感覚が苦しかった」と心中を打ち明ける。

 2年連続で本塁打王を獲得した後、昨年の春季キャンプからは打率3割以上を目指して、無駄を省いたコンパクトな打撃フォームへ改造。これが失敗した。「2018、19年のフォームに戻そうとしたけれど、元へ戻すこともできなかった」と振り返る。昨季打率は.205に落ち込み、今季も.232にとどまった。

 ただ、今季最終盤にきて光が差した。10月20日の日本ハム戦(メットライフ)でアーリンから右中間へ23号、翌21日のオリックス戦(京セラドーム)で平野から左翼席へ24号。この今季ラスト2発で「求めていたタイミング、間合いをつかめた。本塁打王を取った時、ボールが遅く見えたり、大きく見えたり、ピッチャーが投げた瞬間にボールをつかまえられる感覚があったりしたが、それ以上の手応えがあった」と言う。

掴んだ確かな手応え「空間的な表現が、僕の頭の中にある」

 山川にとっては大きな収穫で「この感覚さえあれば、来季は楽しみ」と笑う。その中身については「詳しいことは、来季が終わるまで誰にも言うつもりはない」とかわしつつも「構えとか、足を上げるか上げないかとか、形はどうでもよくなった。空間的な表現が、僕の頭の中にある」と自信を示した。

 その試金石としてオリックス・山本由伸投手との対戦を心待ちにしている。「日本シリーズを見ていても、ちょっと無敵でしたね。いずれメジャーに行くでしょうが、今最強の山本から打ちたい」と鼻息は荒い。今季は山本に対し16打数1安打(対戦打率.063)7三振。通算でも43打数4安打(同.093)15三振と相性は良くないが、「今なら自信はある。実際に打てるかどうかはわからないが、打てる気はします」と自信は揺るがない。

 山川が本塁打王に輝いた2018、2019年はチームもリーグ連覇している。不振の2年はBクラスで、特に今季は42年ぶりの最下位に沈んだ。契約更改交渉に当たった渡辺久信GMも「山川が打つとチームが盛り上がる。優勝するためには彼の存在が大事」という。獅子の命運を握っていることは間違いない。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)