■町田でダブルダブルを記録したレフティー 久保建英、三笘薫に続く未来の「サッカー日本代表」――。ランコ・ポポヴィッチ監…

■町田でダブルダブルを記録したレフティー

 久保建英三笘薫に続く未来の「サッカー日本代表」――。ランコ・ポポヴィッチ監督のもとで、昨シーズンの19位から5位へジャンプアップしたFC町田ゼルビアで、ポテンシャルを存分に発揮しているのが吉尾海夏だ。

 彼も冨安健洋と同じ98年生まれのプロ5年目で、横浜F・マリノスのアカデミー育ちだ。19年にベガルタ仙台へ期限付き移籍し、20年から町田でプレーしている。昨シーズンは33試合出場で4得点4アシストと平均的な成績だったが、今シーズンは41節終了時10得点10アシストのダブルダブルを達成している。いずれもチームトップの数字だ。

 シーズン開幕前に「20年はなかなか得点できなかったので、今年は得点を取る意識を持って取り組んでいる」と語っていたとおり、目に見える結果を残しているのだ。

 横浜のアカデミー在籍時に「中村俊輔の後継者」とも言われたレフティーは、2列目の右サイドを主戦場としてチャンスメイクからフィニッシュまでを担う。自ら局面を切り裂くことも、周囲の選手を使うこともできる。

 169センチとやや小さめのサイズだが、密集をすり抜ける突破力と左足のフィニッシュはハイレベルだ。より高いステージで見てみたい、との期待を抱かせる。2列目のレフティーとしては、中原輝(モンテディオ山形)や松崎快水戸ホーリーホック)とともにJ2リーグを盛り上げた選手と言える。

 新シーズンも町田との期限付き移籍を延長するのか、それとも所属元の横浜FMへ戻るのか。山形からセレッソ大阪へ移籍し、森保一監督のもとで日本代表に選ばれた坂元達裕のようなストーリーも、彼なら描くことができるだろう。シーズン終了後の決断が注目される。

■18戦9発!シュートセンスに優れる植中

 パリ五輪世代のストライカーもきている。01年11月1日生まれの植中朝日V・ファーレン長崎)である。

 彼はシーズン後半から爆発した。出場9試合目となった9月の山形戦でJリーグ初得点を記録すると、そのままハットトリックを達成したのだ。ここから先発に定着し、18試合出場で9ゴールを叩き出している。長崎が最終盤までJ1昇格争いに食らいついたのも、彼とエジガル・ジュニオの2トップが機能したからだ。

 ゴールの匂いをかぎ分けることのできるストライカーだ。得点シーンを振り返ると、ワンタッチでシュートできるポジションにタイミング良く入り込んでいる。シュートのテクニックがしっかりとしており、難易度の高いシュートも決めることができているのだ。

 179センチ、72キロのフィジカルは、まだまだ発展途上の印象だ。逞しさや力強さを増していけば、前線で起点になる回数も増えていくだろう。プレーの幅がさらに広がっていく。

 11月20日の40節、同28日の41節は連続して欠場した。最終節の出場も不確かな状況だが、後半戦のプレーはインパクトが大きい。パリ五輪への競争に加わっていく資格は得た。

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