J1の2021年シーズンが終了した。川崎フロンターレの優勝はすでに決まっていたが、最後まで争いが続いていたJ1残留争い…
J1の2021年シーズンが終了した。川崎フロンターレの優勝はすでに決まっていたが、最後まで争いが続いていたJ1残留争いでも、最後の1枠となっていたJ2降格チームが徳島ヴォルティスになることが決定した。
終わってみれば、連覇を果たした川崎は2位の横浜F・マリノスに勝ち点13差をつけるなど、今季もトップ独走でリーグ戦を終えた。ただし、横浜FMもシーズン後半に入ってから川崎に勝ち点1差に詰め寄った時期もあり、健闘したとは言える。
最終節でもホームで川崎を迎え撃った「神奈川ダービー」で、レアンドロ・ダミアンに先制を許しながらも同じゴール数で得点ランキング首位に並んでいた前田大然のゴールで追いつき、引き分けた。3位のヴィッセル神戸も最後は勝ち点6差に近づきはしたが、この神奈川勢の2強が2021年のJ1をリードした。
この「神奈川2強」が成立している構図が、他にもある。過去3シーズンの「賞金レース」である。
■賞金レースでのルヴァンカップの大きさ
2019年からのここ3シーズンのJ1優勝を分かち合っているのだから、それも当然ではある。今季優勝の川崎には、3億円の賞金が贈られる。横浜FMは同じ金額を2019年に手にし、今季は2位として1億2000万円を獲得する。
この「2強」が抜け出ているのは、他にも理由がある。ここ3シーズンにおいて、ルヴァンカップでも賞金を獲得しているからだ。川崎は2019年のルヴァン覇者となり、優勝賞金1億5000万円を獲得。2020年には、2チームとも3位(準決勝敗退)となり、それぞれ1000万円を「賞金レース」に加えている。
ルヴァンカップは、この「賞金レース」において、大きな役割を果たしている。その恩恵にあずかり、今季のJ1では振るわなかったチームが賞金レース3位に浮上している。
■2強を追う首都のビッグクラブ
2強を追うのは、FC東京だ。2020年にルヴァンカップを制し、2021年も3位となっていることから、このカップ戦のみで9500万円を手にした。2019年のリーグ2位躍進もあり、この3年間で2億1500万円を得ていた。
もしもコロナ禍がなければ、FC東京はさらに2位横浜FMとの差を詰めていたことになる。全世界のあらゆる分野が新型コロナウイルスに揺さぶられたように、昨年のJリーグではリーグ戦、カップ戦ともに賞金が半額となったためである。通常通りにリーグ優勝で3億円を得ていれば、川崎のリードはさらに広がっていたわけではあるが...。
また、3年間にわたりJ1優勝チームには15億5000万円、2位には7億円など、賞金以上に大きな「理念強化配分金」も得られていれば、上位クラブとそれ以外の体力差は、さらに大きく開いていたことだろう。この理念強化配分金は、コロナ禍において2020年度分から支給が停止されているが、だからこそ相対的に獲得賞金の価値が高まるとも言える。
天皇杯はあるものの、リーグ戦が終われば補強などの次のシーズンへ向けての動きが加速していく。チームづくりにおいて、資金も重要なファクターとなる。各クラブは今季得た資金を使いつつ、まだまだ続く厳しいレースを続行するのだ。