女子ゴルフ最終予選会最終R 女子ゴルフの来季国内ツアー最終予選会(QT)最終ラウンド(R)が3日、静岡・葛城GC宇刈C(6412ヤード、パー72)で行われた。42位で出た横峯さくら(エプソン)は69で回って通算イーブンパーとし、21位で終了…

女子ゴルフ最終予選会最終R

 女子ゴルフの来季国内ツアー最終予選会(QT)最終ラウンド(R)が3日、静岡・葛城GC宇刈C(6412ヤード、パー72)で行われた。42位で出た横峯さくら(エプソン)は69で回って通算イーブンパーとし、21位で終了。来季前半戦フル出場の目安とされる30位圏内に入った。2015年から米ツアーを主戦場にしてきたが、来季は7季ぶりに国内ツアーへ復帰。目標は「早く優勝できる状態にすること」で、今年2月に誕生した長男にカッコいい姿を見せたいと意欲を示した。(取材・文=THE ANSWER編集部・柳田 通斉)

 ツアー通算23勝の横峯が底力を発揮した。晴天で冷たい風が吹く中、4バーディー、1ボギー。前半最後の9番パー5では、残り94ヤードの第3打をバックスピンでピン上1メートルにつけるなど、往年のキレを見せた。自身は第2組スタートでホールアウト時点では順位は分からなかったが、「パットに助けられました。今日も(キャディーを務めた)夫がラインを読んでくれました」と笑顔を見せた。

 今年2月に第1子を出産し、5月末には日本で試合復帰。その後、米ツアーで2試合出場しており、年間で計8試合を戦った。プロ入り初の国内QT参戦を決めた理由については、この日も「1日でも長くゴルフをしたいと考えているので」と話した。現在は「ベストから40%ぐらい」で戦っているといい、当面の目標は「早く優勝できる状態にすること」だ。

「オフにしっかり体づくりをしないといけないと思っています。ちょっと休んで、ショートゲームも練習していきたいです」。

 ツアーが始まってからは、夫と子供と転戦することになるが、今季の経験から「思ったより大変で、ベビーシッターを頼むことを考えています」。大きな目標は「息子が小学生に上がるまでに永久シード権(通算30勝で獲得)を取ること」で、第1歩は踏み出せた。

「息子には帰って、『ママ、今日は頑張れたよ』と言います。これから、カッコいいママ姿を見てもらいたいです」

 横峯は米ツアーのシード権も持っており、1月にフロリダ州での試合出場も検討していたが、「コロナのオミクロン株が出てきたのでもう1度、考えます」。35歳になった元賞金女王は、働き場所が2つある。それを噛みしめながら、まずは“ママ1勝”を目指す。

■QT(クオリファイング・トーナメント=ツアー予選会)
 シード権を持たない選手の、翌年度のツアー優先出場順位を決める大会。1次、最終の2ステージで行われ、最終QTは、1次から進出者(3会場の各上位20人)、今季シード権を獲得できなかった選手、プロテスト1位合格者、下部のステップ・アップ・ツアー優勝者や同ツアー賞金ランク上位などで、今回は96人が出場した。最終QT30位程度までが、第1回リランキング(今年は6月)までの出場権を得られる。もっとも、ツアーでは大会によって出場枠が変わり、シード選手、最終QT上位からも欠場者が出るため、実質は40位前後でも安定した出場が見込まれる。QTの順位は、選手が同スコアで並んだ場合、最終Rのスコア→第3Rのスコア→第2Rのスコア→最終Rの18番ホールからのカウントバック(18のスコアが同じ場合は、17番、16番、15番といった順で決着がつくところまで比較する方法)で決定する。(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)