現地11月25日から行われている国別対抗戦「デビスカップ by Rakuten ファイナルズ」(スペイン・マドリード、オ…

現地11月25日から行われている国別対抗戦「デビスカップ by Rakuten ファイナルズ」(スペイン・マドリード、オーストリア・インスブルック、イタリア・トリノ/11月25日~12月5日/室内ハードコート)。12月2日の準々決勝でロシアがスウェーデンに勝利し、ベスト4が出揃った。大会公式ウェブサイトやATP(男子プロテニス協会)公式ウェブサイトなどが報じている。【実際の動画】ドロップショット、クロス、ロブを駆使するメドベージェフ【写真】ハチャノフが「トップチーム」と呼ぶロシア代表【写真】デビスカップの最新トーナメント表

世界トップクラスの選手たちを擁し優勝候補の本命と見られるロシアは、前回大会ファイナリストのカナダ、カザフスタンと同じグループを2位で通過してきたスウェーデンに対し、シングルス2試合で勝利。準決勝に進出した4チームの中で唯一、3試合目のダブルスを戦うことなく勝負を決めた。

ロシアは、1試合目で世界ランキング5位のアンドレイ・ルブレフが世界171位のエリアス・イーメルに6-2、5-7、7-6(3)で勝利。グループステージで2戦2勝だった相手に第2セットを取り返され、第3セットは7回あったブレークポイントをすべてしのがれてタイブレークに持ち込まれるなど手を焼いたが、接戦を制している。

2試合目でエリアスの弟、世界94位のミカエル・イーメルと対戦した世界2位のダニール・メドベージェフは、サーブの安定感を欠いて3度ブレークされてしまう。それでもより多くのチャンスをポイントに結びつけ、6-4、6-4のストレート勝ちを収めた。

ルブレフは今大会でシングルス、ダブルスの両方に出場しており、今回の試合を合わせた5試合(4勝1敗)すべてがフルセットにもつれ込んでいる。そのため疲弊しているようで、エリアス・イーメルとの試合後に「今週の僕はどの試合も5セット、いや、3セットになるみたいだね」と述べる場面も見られた。そんなルブレフは以下のように続けている。「今日はとにかく大変な試合だった。イージーミスが多くて絶好の機会を決められず、反撃されてしまったね。ランクが下の選手は失うものがないから積極的なプレーができる。でも僕は勝たなければならないので慎重になってしまい、次第にミスをするようになるんだ。そしていろいろ考え始め、悪循環に陥ってしまう。最終的には勝つことができたけどね。それが一番大事なことだよ」

ルブレフと対照的にここまでの3試合で1セットも落としていないメドベージェフは、「もっといいサーブを打つべきだったね。でもチームにポイントをもたらすことができて良かった。マドリードはまるでホームのようだ。僕たちはここで多くの勝利を手にしてきた。この前、地元のスペインを破ったことは大きな自信になったよ」と話す。

2002年、2006年にデビスカップを制したロシアは、過去3度優勝しているドイツと準決勝で対戦する。もう一つの準決勝はクロアチア対セルビアとなり、歴代優勝国がベスト4に揃った。大会ディレクターを務める元世界7位のフェルナンド・ベルダスコ(スペイン)は、「スペインが準々決勝に進めなかったのは残念だが、もしロシアとセルビアが対戦することになれば素晴らしい試合になるだろう。ノバク・ジョコビッチとダニール・メドベージェフの対戦は特にね」と述べているが、決勝に進むのは、そして最後に優勝トロフィーを掲げるのはどの国だろうか。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「デビスカップ by Rakuten ファイナルズ」でのルブレフ

(Photo by Berengui/DeFodi Images via Getty Images)