「スポーツ界の名珍場面総集編」6月、柔道世界選手権の日本人対決に広がった光景 早いもので2021年も12月を迎えた。今年もスポーツ界では数々の名場面が誕生。見る者に感動を与えるスーパープレーから思わず笑ってしまう珍事まで、記憶に残った出来事…

「スポーツ界の名珍場面総集編」6月、柔道世界選手権の日本人対決に広がった光景

 早いもので2021年も12月を迎えた。今年もスポーツ界では数々の名場面が誕生。見る者に感動を与えるスーパープレーから思わず笑ってしまう珍事まで、記憶に残った出来事を「スポーツ名珍場面2021」と題し、振り返る。今回は、柔道世界選手権(ブダペスト)に出場した日本の女子柔道選手がとった行動だ。女子78キロ超級決勝は日本人対決となったが、勝者が負傷で歩けない敗者をおんぶして畳をおりた。国際柔道連盟公式ツイッターが動画を公開すると、海外ファンから「泣いてなんかないさ」などと絶賛されていた。

 リスペクトに溢れた光景だった。勝敗が決した直後、勝った朝比奈沙羅はピョコピョコと小走りで相手のもとへ。一歩も踏み出せない敗れた冨田若春。すると、朝比奈が何か声をかけておんぶしたのだ。会場からは拍手が降り注ぐ。畳をおりる前には振り返って2人で一礼。美しいシーンが広がった。

 動画を公開した国際柔道連盟公式ツイッターは「日本のアサヒナ・サラが称賛に値するスポーツマンシップを見せた。そして世界タイトルを獲ったことに大きなリスペクトを示したい!」と投稿。海外ファンから「彼女が最後にお辞儀をしたシーンが好きだ」「伝統とリスペクト。これぞジュウドウ」「見習うべき模範」「泣いてなんかいないさ」「このスポーツが最高の理由」「一流の振舞い」と称賛の声が相次いでいた。

 試合は膝の負傷を抱えた冨田に3つ目の指導が出され、朝比奈が優勝した。昨春に独協医大医学部に入学し、医学生との二足の草鞋を履く25歳。東京五輪代表補欠の柔道家が海外から称賛を浴びていた。(THE ANSWER編集部)