23歳にしてグランドスラムシングルス5勝を誇る車いすテニス選手のアルフィー・ヒュウェット(イギリス)は、2019年に新し…

23歳にしてグランドスラムシングルス5勝を誇る車いすテニス選手のアルフィー・ヒュウェット(イギリス)は、2019年に新しいクラス分けルールにより、今後大会への出場資格を失うと伝えられた。【オリジナル動画】「全豪ジュニア前哨戦」切符を掴むのは!?トララルゴン国際ワイルドカード選手権

だが、そのルールが見直された。車いすテニスが特定の身体的負荷がかかる運動であることに配慮された結果、ヒュウェットは競技を続行できることとなった。英メディアBBCが報じた。

「すごく嬉しいし、ホッとしている。ここしばらくなかったくらい、頑張ろうとモチベーションが上がっているよ」とヒュウェットはコメントした。

ITF(国際テニス連盟)が2019年に新しいクラス分けルールを適用する前までは、障害の程度を選手が自己評価を行うことにより出場資格の有無を定めていた(車いすテニスクアードを除く)が、今後、車いすテニスに出場を希望する選手は独立した評価を受けることになった。ヒュウェットの障害の評価は今月初旬にアムステルダムで実施された。

「もちろん[評価の]前はしばらくすごく緊張した時間を過ごしたよ。今後どうなるのか、テニス界にまだいられるのか、あらゆる感情が駆け巡ったんだ」とヒュウェットは続けた。「前日の夜は眠れなかった」

ヒュウェットはペルテス病により股関節や大腿骨に障害を抱えている。評価を受けた当日、新ルールの基準を満たしていると伝えられたヒュウェットは、アムステルダムの空港から帰国前にシャンパンで乾杯したという。ヒュウェットは、結果的にITFの決定や変更に翻弄された形になったが、大会を1つも欠場することなく現役続行できたことを挙げ、ITFを恨んではいないと語った。

「今回のことは、僕をとても強くしてくれたよ。これまでも多くの試合で自分の力をすべて出し切る必要性が出てきたことがあった。だから今回も、諦めずにいられたのかもしれない。簡単じゃなかったよ。他の誰にも、クラス分けの変更が理由で僕たちのような思いをしてほしくない。でも、個人的なこととしては捉えてないよ」

今回の決定により、ヒュウェットはゴードン・リード(イギリス)とのダブルスペアを継続することが可能になった。ヒュウェットは喜びのニュースを真っ先にリードに伝えた。これまで、リードとヒュウェットは共に素晴らしい結果を残している。今シーズンは、「全米オープン」で優勝し、ダブルスで13個目のグランドスラムトロフィーを獲得した。それと同時に、年間グランドスラムを達成した初めてのイギリス人ペアとなった。

現在23歳のヒュウェットは、あと20年競技を続けたいと願っている。また、優勝を重ねるだけではなく、多くの人に車いすテニスという競技に興味を持ってもらい、選手層を厚くしたいと考えている。

「シングルスでまだ獲れていないタイトルがいくつかある。ダブルスでも、コレクションに加えられていないのが1つある(パラリンピック金メダル)。でもタイトルのためだけじゃなく、人々を元気づけるためのものなんだ。そのことは、アルフィー・ヒュウェットの将来に大きな役割を果たすと思う。もっと多くの人がこのスポーツに関われるようにしたい。できれば20年後も、プレーを続けて、楽しんでいたいよ」

(テニスデイリー編集部)

※写真は2021年「全米オープン」車いすダブルスを制したヒュウェット(左)とリード

(Photo by Elsa/Getty Images)